Tuesday, December 13, 2011

Fim de semana do Douro - 9 (Lamego)

Lamego(ラメーゴ)は、ドウロ地区の端のViseu(ヴィゼウ)県の都市です。
600段以上の階段をのぼったところに建つSantuário e Escadório de Nossa Senhora dos Remédios(ノッサ・セニューラ・ドス・レメディオス教会)が、街のシンボルです。
私たちはおそらく普通の人とは逆のルートで、車でまず教会に行き、そこから階段を下りました。踊り場を経て幾重にも重なる階段からの眺めは、上を見ても下を見てもすばらしく、こちらでも眺めを堪能しながら、のんびりと階段をおりました。
その後、街中を歩いて、昼食を食べるところを物色。Sé Catedral (大聖堂)の近くに、いくつか並ぶレストランのうち、呼び込みがないレストランに決定。入ってみると、観光客より地元の人が多く、たぶん大正解。
というわけで、ランチメニューではなく、この地方の料理Cabrito Assado(山羊の肉のオーブン焼き)とEspumonte(エシュプモンテ。発泡酒)を注文。ついでにお料理を待つ間に、こちらも名産のPresunto(プレズント。ポルトガルの生ハム)をいただきました。
どれもとても美味しく、普段はめったに頼まないデザートを注文(といって、この旅行中は常にいただいている気もしますが)。クレームブリュレとポルト酒、エスプレッソをいただきました。
とても美味しいお料理に、勘の良さに自己満足しながら、レストランを後にした私たちは、まずは大聖堂へ。荘厳な雰囲気を味わいました。
さて、その後は、いざ教会へ。腹ごなしになると高ををくくって階段をのぼりはじめたのですが、きつい。。。おなかは苦しいし、足は重い。。。休憩しながらながめる景色が救いでした。

やっと教会までたどり着いた私たちは、教会から見下ろす眼下の眺めを再度堪能し、帰路についたのでした。2泊3日の短い旅行でしたが、いろいろと満喫できた楽しい旅行でした。

Fim de semana no Vale do Douro - 8 (Vinho do Porto)

Vinho do Porto(ポルト酒、ポートワイン)は、IVDP(O Instituto dos Vinhos do Douro e do Porto, I. P.)によって、品質の高い順に、Vintage(ヴィンテージ)、LBV(Late Bottled Vintage、レイト・ボトルド・ヴィンテージ)、Reserva(リゼルヴァ)、そして通常のポルト酒とランク付けされます。
Vintageは、2年間樽で寝かせた後に瓶詰めされたもの、LBVは、4年間樽で寝かせた後に瓶詰めされたもの、Reservaは、さらに樽で寝かせたもので、いずれもその品質がIVDPに認められたものです。

Vintageは、製造過程で空気に触れる期間が短い分、栓を開けて空気に触れると味が変わってしまうので、すぐに飲んでしまわなければなりません。LBVで数週間、Reservaで数カ月だそうです。

高級ワインこそ、飲むときには惜しまず一気に飲み干してしまいましょう、ということのようです。

Monday, December 12, 2011

Fim de semana no Vale do Douro - 7 (A noite à Quinta de Marracos)

Quinta Novaで昼食を終えた後、私たちは山を下りてQuinta de Marracosに向かいました。
山を下る道からの眺めの素晴らしいこと。途中、対岸のPinhãoの町と背後の葡萄畑が川面に映り込んで、なんともいえず幻想的。前日の夜、真っ暗な中通ったのは、こんなに素晴らしい景色の中だったのか、せめて片道は堪能しようと、目を凝らして道を下りました。
山を降りた後、川沿いのバーでポルト酒をいただいて一休み。地元の人に道を訪ね、ドウロ川沿いの石造りの建物を目指しました。
Quinta de Marracosは、4世代続く家族経営のワイナリーで、洗練された雰囲気のQuinta Novaとは、また違った家庭的な雰囲気を楽しみました。
広間はがらんとして寒いし、他にお客さんもいないからということで、私たちは、オーナー夫妻と一緒にキッチンの片隅のテーブルで食事をいただきました。昔ながらの窯のオーブンを使ったお料理は、家庭的だけど、とても美味しく、デザートも2種類いただいてすっかり満腹に。。。
こちらのオーナーは、リスボンの大学で化学の先生をしていたとか。今も、研究から完全に退いたわけではないそうですが、おばさんからワイナリーを相続し、先生業を引退し、看護師だった奥さんも看護師をやめて、ドウロ川沿いに越してきたそうです。
ちなみに、Quinta de Marracosのお客さんは、北ヨーロッパの人が多く、日本人のお客さんは初めてだったそうです。

Friday, December 9, 2011

Fim de semana no Vale do Douro - 6 (Caminhada na Quinta)

Paisagem da Quinta - 1
翌朝、軽い朝食を済ませた後、私たちは葡萄畑を散歩することにしました。
フロントで地図と途中にあるチャペルの鍵をもらい出発。
収穫後のため、実はほとんど残っていませんでしたが、その代わりに葉が赤く色づいて、紅葉を楽しむことができました。
人手をかけて作り上げられたすばらしい景色にはただただ感嘆するばかり。後からみたら同じような写真ばかりと後悔するだろうと思いながらも、少し歩いては写真をとり、また歩いては写真をとり、を繰り返しました。
Azulejo dos trabalhadores
com cestos de uvas
na estação de pocinho
しかし、ただ歩くだけでも、300m以上の急な高低差があるので、ものすごい運動量です。歩き始めには、上着のボタンをすべてとめていたのですが、途中で上着もセーターも脱いでしまいました。
この高低差を活かして造られた葡萄畑では機械が使えず、今もほとんどの作業が手作業でおこなわれています。ただ歩くだけでも汗だくになってしまうのですから、作業をする人の労力は生半可なものではありません。幸い、Quinta Novaのように、ある程度大きなワイナリーでは、収穫した葡萄はトラックで運べるようにはしているようですが、Quinta de Marracosのように小さなワイナリーでは、今も人が駕籠を背負って葡萄を運んでいるようです。

Paisagem da Quinta - 2

段々畑も同じですが、自然の造形を残しながら人手をかけて丁寧に作り上げられた人工的な景観。造るのも維持するのにも相当な手間がかかっているのですね。

歩き始めにはかかっていた霧も、少しずつはれて、最後は、すっきりとした青空に。素敵な景観を満喫した1時間でした。

Wednesday, December 7, 2011

Fim de semana no Vale do Douro - 5 (A noite à Quinta Nova: Jantar e Prova de Vinhos)

Prova do Vinho Branco
Pinhãoの駅に戻った私たちは、駅前のカフェ(というよりバー)にいたお客さんに道を教えてもらい、Quita Novaまで車を走らせました。「道は単純だけど、細い道に壁が迫っていて危険だよ。」と言われたとおり、真っ暗な中、ガードレールのない山道を走るのは、スリル満点でした。が、翌日、この同じ道を、日のあるうちに走ったときには素晴らしい眺めに感嘆。

さて、山道をひたすら走り続けてQuita Novaのホテルに到着。フレンドリーなスタッフと暖かい部屋とに迎えられほっと一息。さっそく夕食前にVinho Branco(白ワイン)のProva(テイスティング)をしました。ポルトガルのワインといえば赤ワインが多いのですが、最近、美味しい白ワインに出会って、ポルトガルの白ワインを見直しつつありますが、このワインもその一つとなりました。
Prato do jantar
さらに、食後にも2種類の赤ワインをいただきました。ひとつは、ポルトガルの葡萄種Touriga Nacionalだけを使ったもの。もうひとつは、3種の葡萄を使ったQuinta Novaの自信作Grande Reserva Referência。どちらも美味しかったのですが、最初は、香りの強いTouriga Nacionalの方が美味しく感じたのですが、飲んでいるうちにGrande Reserva Referênciaの味わいにひかれるように。。。

さらに、ポルト酒を少しだけいただいて就寝。寝心地の良いベッドでぐっすり眠りました。

Quarto
ちなみに、このQunita Novaは、コルク事業で一代で富を築いたAmorinグループに属しています。

Tuesday, December 6, 2011

Fim de semana no Vale do Douro - 4 (Museu do Côa)

Entrada do Museu do Côa
Foz Côa(フォシュ・コア)のコア渓谷には、UNESCOの世界遺産に登録されている、先史時代の岩絵遺跡群があり、Museu do Côa (コア博物館)ではそれらの解説を見ることができます。
博物館に展示されているのは1万年から2万年前に描かれた線刻画ではなく、もちろんその複製で、小さな石などは現物が展示されていますが、背景や他の遺跡との違いなど知識の提供がメインになっています。
この場所にはもともとダムができる予定だったのが、遺跡が発見されて中止になったそうです。博物館では発見当時のTVニュースを流しているのですが、今は大御所のキャスターの若かりし頃を見て、本質ではないところで楽しんでしまいました。

ところでこの博物館。エントランスがとてもモダンで、この建物を見るだけでも価値があります。展望広場や、隣接するヘリポートからの渓谷の眺めは最高です。

ちなみにタクシーの運転手さんによると、近くに有名なサッカー選手のおばさんが所有するワイナリーがあるとか。連れて行ってあげると言われたのですが、サッカーに疎い私たちは、結局訪ねませんでした。

Monday, December 5, 2011

Fim de semana do Vale do Douro - 3 (Amêndoas do Alto Douro)

Vila Nova de Foz Côa(ヴィラ・ノヴァ・ド・フォシュ・コア)では、昼食後のデザートとして、この地方の特産品の一つであるアーモンド(Amêndoas)を使ったお菓子を食べました。
レストランの方にアーモンドを使ったお菓子は何があるかを聞くと、Pudim de Amêndoa (アーモンドのプリン)とDoce de Amêndoa(その名も「アーモンドのお菓子」)があるというので、一つずつ注文。
どちらもとても美味しいかったのですが、特にPudim de Amêndoaは絶品。ぜひもう一度食べたいと思う味でした。
ちなみに、Doce de Amêndoaはお店の方に「ものすごく甘いです」と言われていたのですが、「言うほどでもないじゃない」と思った私。ポルトガル人がかなり甘いと思うものを大したことがないと思ってしまう私はかなりの甘党かもしれません。。。

Sunday, December 4, 2011

Fim de semana do Vale do Douro - 2 (Viagem de Comboio)

Estação de Pinhão
ポルトガル国営鉄道CPのドウロ線は、Régua(レグア)からPocinho(ポシーニョ)を走るローカル線です。RéguaまではPorto(ポルト)から電車が出ており、祝祭日にはPocinhoまでの直通の電車もあるようです。
今回、私たちは、Régua(レグア)の隣駅Pinhão(ピニャオン)からPocinhoまでを電車で旅しました。
電車はほぼ全区間ドウロ川沿いを走っており、車窓からは川の対岸に広がる葡萄畑と、ところどころ自然のままの丘陵が次から次へと表れてきて、世界文化遺産の景観を楽しめます。単に往復するだけでも乗ってみる価値があります。
また、駅もそれぞれに趣があります。私たちが利用した、Pinhão駅とPocinho駅は、他の多くの駅と同じようにAzulejo(アズレージョ。ポルトガルのタイル)で飾られていました。

Saturday, December 3, 2011

Fim de semana no Vale do Douro - 1

Paisagem do Vale do Douro
11月下旬の週末にドウロ川渓谷に小旅行をしてきました。
葡萄の収穫も終わり、観光シーズンも過ぎていましたが、世界文化遺産の渓谷の景色とワインをのんびりと楽しむことができました。

初日は、Pinhão(ピニャオン)に車を停めて、ドウロ川沿いを走るポルトガル国営鉄道CPのLinha do Douro(ドウロ線)で、PinhãoからPocinho(ポシーニョ)まで約一時間ほど車窓の景色を楽しみました。
Pocinhoからは、タクシーでVila Nova de Foz Côa(ヴィラ・ド・フォシュ・コア)に移動し、昼食。
タクシーで、先史時代の岩絵遺跡群を展示する美術館へ。
美術館と渓谷の風景を楽しんだ後、Pochino駅に戻り、再び電車でPinhãoへ。
Pinhãoの駅からは、滞在先とあるワイナリーQuinta Novaまで車で移動。
ワイン・テイスティングと夕食を楽しみました。

翌日は、朝食をとった後、葡萄畑を散策後、ワイン製造所を案内してもらいました。
そしてワイン・テイスティングと昼食の後、車で次の滞在先であるQuinta de Marracosへ移動。
こちらは家族経営の小さなワイナリーで、シーズンオフということもあり、客は私たちだけ。
オーナー夫妻と食卓をともにし、家庭的な雰囲気を楽しみました。

最終日は、葡萄畑を散策した後、車でLamego(ラメーゴ)へ。
Santuário e Escadório de Nossa Senhora dos Remédios(ノッサ・セニューラ・ドス・レメディオス教会)を訪ねた後、街中で昼食。
その後、Sé Catedral (大聖堂)を訪ねて、帰路につきました。

この後、何回かに分けて、見どころなどをご紹介したいと思います。

Thursday, December 1, 2011

Quentes e boas

寒くなってきて通りで焼き栗売りを見かけるようになりました。
"Quentes e boas" は焼き栗売りの決まり文句。「あったかくておいしいよ。」といったところでしょうか。

ちなみにポルトガル語で栗はcastanhaといいます。

Wednesday, November 30, 2011

Fado é Património Cultural Imaterial da Humanidade

11月27日(日)に、Fado(ファド)がUNESCOの無形文化遺産として登録されることが決まりました。
2005年から時間をかけて進められてきた世界遺産への登録が満場一致で決まったというニュースで日曜日の午後はテレビもラジオも持ち切りで、国営放送RTPの夜の番組でもAna Moura(アナ・モウラ)などのFado歌手が歌を披露していました。

ちなみに、ロック歌手のPrinceは、Fadoの大ファンでFadoを聴くためにときどきLisboa(リスボン)を訪れているとか。Ana Mouraとは親交があり、ライブで共演もしているそうです。

Thursday, November 24, 2011

Tony Carreira

Tony Carreira(トニー・カレイラ)は、Mikael Carreira(ミケル・カレイラ)のお父さんで、ポルトガルだけでなく、フランスでもとても人気のある歌手です。

ちなみに、フランスはポルトガルからの移民が多い国。パリに住むポルトガル人の人口は、リスボンに次ぐといわれています。

Wednesday, November 23, 2011

Mickael Carreira

ポルトガルの知人に、日本で "Miguel Guerreiro(ミゲル・ゲレイロ)" が人気だという話をすると、大抵 "Mickael Carreira(ミケル・カレイラ)" と間違えられます。
Mickael Carreiraもポルトガルの若手の歌手です。若手といってもMiguel Guerreiroと比べたら大人の25歳。ラテン・ポップの歌手として活躍しています。
ちなみに、Mickael Carreiraは、お父さんも歌手。Mickael Guerreiroの方が知名度が高くても、不思議はありません。

Friday, November 18, 2011

Chega!

知人宅に招かれて食事をすると、「これはどう?」「あれはどう?」「もっと食べたら?」と勧められます。
食事は美味しいし、いろいろと試したいけれど、もうおなかがいっぱいで食べられない、というときに便利な表現があります。
"Chega!" (「シーガ」と発音します。)

"chega"はchegarという動詞の三人称単数現在形。chegarは「到着する(arrive)」という意味の動詞ですが、chegarには「十分である(be sufficient)」という意味もあり、この場合は後者の意味になります。
状況に応じて活用を変化させる必要もなく、誰に対しても使えるので、覚えておくととても便利な表現です。

食べすぎで後味の悪いものになっては、せっかくの美味しい食事も台無しですからね。

Tuesday, November 15, 2011

Não ha comboio

先日の11/11の聖マルティーニョの日に、ポルトガルでは国営鉄道CP(Comboios de Portugal)のストライキがありました。
16時以降は電車が動かないということで、14時頃あわてて駅に向かったのですが、すでに遠距離の電車はないとのことで、やむなく長距離バスを利用することに。。。長距離バスの乗り場は電車に乗れなかった人でごった返していましたが、意外と簡単にチケットを購入。「誰かがストライキを起こすと、別の誰かの収入が増えるのだな。」などとのんきなことを考えていましたが、電車であれば2時間ほどの距離を、4時間半かけて移動し、ぐったりしました。

知人からも、SMSが。。。"Não ha comboio." (There is no train)。

多くの人がストライキの影響を受けたようですが、幸いこのストライキは一日で終わったようです。

Friday, November 11, 2011

Dia de S. Martinho

今日(11/11)はDia de S. Martinho(聖マルティーニョの日)です。
その昔、雨の降る寒い日に、軍人であったマルティーニョが見回りをしていると、貧しい老人が道で凍えていました。哀れに思ったマルティーニョは、自らのマントを半分に裂いて、老人に差し出しました。すると、天気が急変し、雨が止んで夏のように暖かくなったと言われています。この奇跡が起こった日が11月11日でした。
聖マルティーニョの善行を記憶するため、この日には、人々は焼き栗を食べ、ワインを味わいます。
Comem-se castanhas e prova-se o vinho.
なお、この晩秋の合間の夏のような陽気はVerão de S. Martinho(聖マルティーニョの夏)とよばれています。

Monday, November 7, 2011

São Jacinto

アヴェイロ(Aveiro)の街の対岸の半島に、São Jacinto(サン・ジャシント)という小さな町があります。ここは漁業の町で、魚料理を出す店も並びます。
中でもRestaurante A Peixariaは人気のお店。いつも店の外まで順番待ちの人であふれています。
今年は残暑が長かったからかまだ鰯があるというので、先日、鰯の炭火焼(Sardinhas grelhadas)を食べに行きました。ポルトガルでは、魚は開いて焼くことが多いのですが、鰯は丸ごと塩焼きにします。食欲旺盛なポルトガル人は、大きめの鰯を一人5匹くらい軽く平らげてしまいます。
鰯もそろそろ季節は終わり。また来年の楽しみです。

Ovos moles de Aveiro - 2

私はポルトガルから日本へのお土産にはたいていOvos moles de Aveiroを買って帰り、毎回異なる友人・知人に差し上げているのですが、皆さんとてもおいしいといって食べてくださいます。
先日も飲食業界の舌が肥えた知人から「これは日本人の舌にすごく合うと思う」と太鼓判をもらいました。日本人が大好きな米粉が入っているからでしょうか。。。
残念ながら、あまり知られていないこのお菓子。ポルトガルを訪れた際にはぜひAveiro(アヴェイロ)に足を伸ばして食べてみてください。

Tuesday, November 1, 2011

Pinha grande


Pinha grande
ポルトガルでは暖炉の種火をつけるのに松ぼっくり(pinha)がよく使われます。
ポルトガルの松ぼっくりは、日本の松ぼっくりに比べてはるかに大きいので、薪に火がつくまで種火がしっかりもちます。

Sunday, October 30, 2011

Bacalhau com todos

"Bacalhau com todos" (codfish with everything) は、ポルトガルのbacalhau(干し鱈)料理の一つです。
料理と言っても、bacalhau(干し鱈)を他のもの(couve português(ポルトガルキャベツ)、じゃがいも、人参)と一緒に塩ゆでしたものに、ゆでたまごを添えて、azeite(オリーブオイル)をかけていただくだけの、シンプルなものです。

ポルトガルでは、塩ゆでした食材にオリーブオイルをかけるだけ、という食べ方が多いのですが、食材そのものの味が楽しめて、かつ手間がかからず、おそらく健康にもよい、一石二鳥ならず三鳥の食べ方では、と思います。

Saturday, October 29, 2011

De boas intenções está o inferno cheio

ポルトガルのことわざに、
"De boas intenções está o inferno cheio."
というのがあります。
"o inferno"は「地獄」、"cheio"は「満ちている」という意味で、直訳すると「地獄は"boas intenções" 『良い意図・意志(善意)』で満ちている」です。つまり、地獄に行く人の中には、善意を持った人がたくさんいるということになりますが、なぜ良い心を持つ人が地獄に行かなければならないのでしょう?
このことわざは、考えているだけではだめで、意志を実行に移して、良い行いをしなければ意味がない、ということを表しているそうです。

耳が痛い。。。

Friday, October 28, 2011

Pão de ló - São Luiz

先日、OvarのPão de lóの老舗São Luizに行ったところ、8月に長崎の松翁軒の社長さんが訪ねていらしたとのことで、店のご主人が写真などを見せてくださり、実はブログもあると言って名刺をくれました(上のリンク)。

松翁軒は創業天和元年(1681年)。São Luizは創業1781年なので、松翁軒の方が100年歴史が長いのですね。

Thursday, October 27, 2011

Barro

日本でも土鍋が見直されていますが、ポルトガルにもbarroといわれる焼きもので作られた鍋があります。
中でも、ご飯(arroz)を炊くように作られたbarroはとてもユニーク。底面は小さな円形で、上の方は扁平に広がっています。大きな開口部から余分な水分を飛ばしつつ、細長く高い側面によって保温性を保つのだそうです。ちなみに、ご飯用のbarroは、オーブンにいれて使います。
この形の機能性の説明は、納得できるようなできないような、なのですが、このbarroでご飯とを炊くと本当においしい。たっぷりのオリーブオイル(azeite)でみじん切りにした玉ねぎやマッシュルーム、パプリカ、トマトなどを炒めたものに、米と水と加えてオーブンに入れ、水分が飛んだら出来上がり。お焦げのようになった表面のおいしさはなんとも言えません。

barro para cozinhar arroz - 1
barro para cozinhar arroz - 2

Wednesday, October 26, 2011

Caqui

秋になり、ポルトガルでもCaqui(柿)を見かけるようになりました。が、ポルトガルの人は、熟れきって傷む寸前の柿を食べます。
日本人の私としては、スプーンで食べるような熟れた柿ではなく、食べごろの柿を包丁で皮をむいて食べたい。。。
というわけで、「日本人はそんなverdeな柿を食べるの?」と言われながらも、「verdeって言ったってもう緑じゃなくてオレンジ色じゃない」とつぶやきつつ、熟れきった柿に食べごろの柿をひとつまぜてもらって家に帰りました。
が、ひとくち口に入れて、後悔。。。すぐに吐き出しました。そう、ポルトガルの柿は、甘柿ではなくて、渋柿なのでした。。。

ちなみにverdeは緑のことですが、若いとか未熟なことを指す場合にも使います。

Saturday, October 22, 2011

Abóbora-menina ou abóbora menina

ポルトガルの国営放送RTPの朝の番組Bom Dia Portugalの中に、Bom Portuguêsというコーナーがあります。ポルトガル人でも間違いやすい言葉を取り上げて、正しいスペルや発音を紹介するものです。特にブラジルとの協定による新正書法の導入によって、何が変わって何が変わらないのかを説明しています。

今週の月曜日(10/17)には、"abóbora-menina"(かぼちゃの種類)が取り上げられていました。
Com o A.O. (Acordo Ortográfico) como se escreve? - "abóbora-menina" ou "abóbora menina".

もちろん。。。前日の記事はこれを見て、直しました。

Friday, October 21, 2011

Abóbora-menina

abóbora-menina(少女のかぼちゃ、かぼちゃの女の子)は、かぼちゃの種類です。
ポルトガルのかぼちゃは、皮がオレンジ色で、日本のかぼちゃより水っぽいのですが、abóbora-meninaは、比較的身が締まっていて、スープにした時にしっかりした舌触りになります。

ポルトガル語の食べ物には、おばあちゃんが登場したり、女の子が登場したり、面白いですね。

Thursday, October 20, 2011

Sopa de Peixe e Camarão

Sopa de Peixe e Camarãoは「魚とエビのスープ」。ポルトガルの典型的な魚のスープの一つで、ぜひ食べてみる価値のある一品です。

魚の頭とエビからだしをとって、にんにく、玉ねぎ、ポロねぎ、ニンジン、ジャガイモ、トマトをオリーブオイルでじっくり炒めたものとあわせて煮込み、ミキサーにかけて出来上がったスープに、だしをとった魚とエビの身を戻し、コリアンダーを加えて出来上がりです。塩とpiri piri(唐辛子)だけの味付けとは思えないほどの絶品。濃厚でクリーミーなスープは、主菜としてもいただけます。

Tuesday, October 18, 2011

O Português

私のポルトガル人の知人はときどき耳をかきます。はじめは個人の癖だと思っていたのですが、町中でもときどき見かけるので、ある日聞いてみました。「ポルトガル人は耳をかくのが好きなの?」
すると、知人から、Herman José というコメディアンの番組 "Herman Enciclopédia" の一節 "O Português" を紹介されました。
ユーモアたっぷりにかなり誇張していますので、ご覧になる場合は、げっそりせずに笑って見てください。ただ、耳のかき方はこの通りかもしれません。日本人も耳かきが好きだと思いますが、ポルトガルの人の耳かきは大胆で、指で思いっきりかきます。。。

この番組は、ポルトガルの国営放送RTPで放映されたシリーズで、高い人気を誇ったようです。自分たちの癖をユーモアたっぷりに皮肉って、大笑いして見れるポルトガルの人々はとても懐が深いな、と思ってしまいました。ちなみに、科学者(探検家?)に扮しているのがHerman José です。

O Bacalhau quer alho

O Bacalhau quer alho 「バカリャウ(干し鱈)はにんにくが好き」は、1996年のSaúl Ricardo(サウル・リカルド)の大ヒット曲です。
Saúl Ricardoは1987年生まれ。この曲がヒットした時はまだ9歳でした。今日本でも人気がでているMiguel Guerreiro(ミゲル・ゲレイロ)よりも幼かったことになりますが、歌唱力は抜群です。

この曲は今でもポルトガル人の間ではよく知られていて、皆が集まって酔っぱらったときなどに歌ったりするようです。ただ "quer alho" を早口で言うと、別の言葉に聞こえてしまうようで、それもお酒の場での話題を提供しているようです。

Monday, October 17, 2011

Nomeação para Inscrição na Lista Representativa do Património Cultural Imaterial da Humanidade UNESCO

Lisboa(リスボン)のPastéis de Belémで久しぶりにPasteis de nata(エッグタルト)を購入しました。カウンターで熱々を2ついただき、その他に一人3つずつお土産に。。。といっても、帰りの電車で2つずつ食べてしまい、残りも翌朝の朝食代わりにいただいて終わり。Pastéis de BelémのPasteis de nataは、いくらでも食べられてしまいます。。。

さて、持ち帰り用の箱を見ると、Fado(ファド)がUNESCOの無形文化遺産(Património Cultural Imaterial da Humanidade )にノミネートされているとか。。。QRコードが印刷されていて、YouTubeへのリンクが張られていました。

Sunday, October 16, 2011

Pano de cozinha ao ombro

ポルトガルの人は、細長くたたんだ布巾(pano de cozinha)を肩にかけて料理をします。布巾はもちろん食器を拭くのにも使いますが、料理中は、鍋つかみとして大活躍します。オーブンから熱々の皿や鍋を取り出したり、火にかかった熱い鍋を移動したり。。。そして、用が済むとまた肩にひょいとかけます。

Saturday, October 15, 2011

Pão da Avó

Pão da Avó は、「おばあちゃんのパン」という名前のパンのこと。小麦粉とライ麦粉の素朴なパンで、どんな食事にもあいます。

Friday, October 14, 2011

Peru

ポルトガル語で七面鳥はPeruといいます。この名前は、国名のPeru(ペルー)が起源と考えられており、七面鳥がペルーから伝わった鳥だからと言われています。
対して英語で七面鳥はTurkeyです。Turkeyは国名のトルコのことですが、もともとトルコに生息する別の鳥と類似していたために混同され、この名前が使われることになったとか。

いずれにしてもひとつの鳥が、複数の国名で呼ばれているのは、面白いですね。

Thursday, October 13, 2011

Bolacha Americana

AveiroにはBolacha Americanaを売るスタンドがあります。
Bolacha Americanaは、文字どおりには「アメリカン・クッキー」ですがワッフルのこと。日本では、「ベルギー・ワッフル」ということが多いですが、ポルトガルにはアメリカ経由で入ってきたのでしょうか。。。

Wednesday, October 12, 2011

Açorda

Açorda(アソルダ)は、典型的なポルトガル料理のひとつで、レストランでも食べられます。が、もともとは食糧難のときに固くなってしまったパンを食べる方法として考えられたもののようです。

基本的には、雑炊と同じで、食材を煮込んだスープに(ご飯ではなく)砕いたパンを加え、卵でとじます。スープはしっかり煮込むこと、卵を加えた後は煮込まず、すぐに出来立てを食べることがポイントです。

先日、うちにも固くなってしまったパンがあったので、Bacalhau(バカリャウ、干し鱈)を使ったアソルダを作りました。手元のレシピは、玉ねぎとたっぷりのAzeite(オリーブオイル)で干し鱈を煮込んだだけのシンプルなものでしたが、残り物のマッシュルーム、パプリカ、コリアンダーを加えてみました。
残り物で手軽にできて、美味しい一品。ぜひお試しください。

Monday, October 10, 2011

Natas do Céu

Natas do Céu (Cream of the sky/heaven) - 「天国のクリーム」は、ポルトガルの伝統的なデザートの一つです。
作り方はとても簡単で、生クリームと卵白を混ぜたクリームを、砕いたビスケットと層にして重ねた上に、卵黄にシロップを混ぜて作ったクリームをトッピングするだけ…ですが、とても美味しいです。ビスケットにはマリービスケットを使うレシピが多いようです。

Sunday, October 9, 2011

Torre dos Clérigos

Torre dos Clérigos
Torre dos Clérigos(クレリゴスの塔)は、Porto(ポルト)のシンボル的な建造物です。Sao Bento(サン・ベント)駅からPraça da Liberdade(リベルダーデ広場)に続く道を上ったところにあります。

Friday, October 7, 2011

Praça da Liberdade no Porto

Noite na Praça da Liberdade
Porto(ポルト)のPraça da Liberdade (リベルダーデ広場)は、ポルトの町の中心で、何かあると人々が集まるところです。FCポルトが優勝すればここに集まり、デモがあればここに集まります。
そんなリベルダーデ広場も、何もない夜は人もまばら。観光客がオープンカフェでビールを飲んでいるくらいです。


Thursday, October 6, 2011

Estação do Porto

Estação de Porto - São Bento
Porto (ポルト) São Bento(サン・ベント)の駅舎は、石造りの重厚な外見も素晴らしいですが、駅舎の中の華やかなAzulejo(アズレージョ、ポルトガルのタイル)は目を見張ります。天井にかかれたDouro(ドウロ)とMinho(ミーニョ)の文字は南北の地域を表し、方角を示しています。

ポルトガルでは、こういった歴史的な建物が日常的に使われています。

Wednesday, October 5, 2011

Dia da Implantação da República

今日10月5日はポルトガルの共和制樹立記念日(Dia da Implantação da República)です。

1910年10月5日に起こったクーデターにより、ポルトガルでは王政が廃止され共和制に移行しました。時の王でポルトガル最後の王Manuel II(マヌエル2世)は追放されイギリスに亡命。また共和制への移行により教会も権力を失いました。

マヌエル2世は、1908年に時の王であった父親と王位継承者の兄が暗殺されたことにより、突然王位を継承することになりました。マヌエル2世は、王位継承者としての教育をうけていませんでしたが王政の立て直しに邁進したものの、わずか2年後のクーデターにより失脚しました。しかし亡命後もポルトガルに対する愛国心は変わらず、マヌエル2世は"O Patriota" (愛国王)とも呼ばれています。
マヌエル2世の遺体は、Salazar(サラザール)が統治するポルトガルにもどりリスボンに埋葬されています。

Tuesday, October 4, 2011

Azulejo numa ponte em Aveiro

Azulejo numa ponte em Aveiro
Aveiro(アヴェイロ)には、学生が作ったazulejo(アズレージョ、ポルトガルのタイル)が埋め込まれた橋があります。

"O dia de um estudante" - ある学生の一日。
 7:00  「アーア」
10:00 「あとどれくらいでチャイムが鳴るんだろう?」
13:20 「やった。お昼ご飯だ。」
16:00 「テストが返ってくる。。。」
18:00 「どうやって親に説明しよう?」
21:00 「ごたごたも終わったし、出かけるか!」

Monday, October 3, 2011

Verão no outono

ポルトガルでは各地で真夏のような天気が続いています。
ニュースでも "Verão no outono" (秋の夏)や "Praia no outono" (秋のビーチ)といったタイトルを目にします。
"Tempo quente e prias cheias fazem esquecer a crise." - 「暑さと人であふれたビーチは危機を忘れさせる。」のだそうです。

Sunday, October 2, 2011

Manhã escura

às 7h00 da manhã em Lisboa 
「スペインはヨーロッパの西に位置するにもかかわらず中央ヨーロッパ時間CET (Central European Time) を採用しているので朝が暗い。だから、朝寝坊が多い。」と、ドイツに住むスペイン人の知人が言っていました。
対してポルトガルは、ヨーロッパ大陸の国で唯一グリニッジ標準時GMT (Greenwich Mean Time) を採用している国です。スペインの西部の地域と経度はあまり違いませんが、一時間遅く朝を迎えます。スペイン人の説に従えば、早起きが多いはず。。。ですが、どうでしょうか。。。

ポルトガルは比較的緯度が低いにもかかわらず、ヨーロッパの他の国と同様、夏時間を採用しています。スペインほどではないですが、日の出とともに目を覚ましたい日本人にとっては、夏にも関わらず朝が暗い。。。と思ってしまいます。
緯度が低い南欧の国に、夏時間なんているのかしら、というのが正直な感想です。

Sunday, September 11, 2011

Tempere com sal q.b.

"Tempere com sal q.b." は、レシピでよく使われる表現です。
"q.b." は、"quanto basta" の略。「適量」という意味です。
日本語だと、
「塩少々で味付けする。」
という表現になるでしょうか。

ちなみに、「味付けする」という意味の "temperar" が「てんぷら」の語源とも言われています。

Monday, September 5, 2011

Palacete do Visconde da Granja

Palacete do Visconde da Granja
Palacete do Visconde da Granja(グランジャ子爵の宮殿)(又の名をA casa de Santa Zita)は、Aveiro(アヴェイロ)のMarquês de Pombal(ポンバル侯爵広場)の一角にあります。四季を描くazulejo(アズレージョ)のファサードは目を見張ります。Aveiroの街で最も大きいazulejoのファサードです。
この宮殿が学生寮として使われているというから驚きです。

このPalacete do Visconde da Granjaの前に、何年か前にはなかったオブジェが置かれていました。芸術も街も進化続けるもの。でも、私は、オブジェがない景色の方が好きです。

Sunday, September 4, 2011

Os Azulejos das Igrejas e Capelas em Aveiro

Capela de S. Gonçalinho
Aveiro(アヴェイロ)には、青いazulejo(アズレージョと呼ばれるポルトガルのタイル)の美しい教会が点在します。教会の内部も美しいタイルで装飾されています。


Igreja da Misericórdia


Igreja de Nossa Senhora da Apresentação

Friday, September 2, 2011

Couve chinesa

"couve chinesa" は、英語では"Chinese cabbage" 。直訳すると、中国キャベツですが、白菜のことです。

ポルトガル人にSalsaをイタリアンパセリと言うと、ちょっと嫌な顔をされますが、白菜を "couve chinesa" と言われると、日本の冬の代表的な野菜でもあるのに、とちょっと複雑なきもちになります。

ただ、白菜は、ポルトガルではあまり知られていない野菜。スーパーの野菜売り場などでも、端の方に1~2個置いてあるだけです。ですので、英語をそのまま訳したのでしょうが、日本語をベースに、"couve branca" (白いキャベツ)といってくれれば、波風立たないのに、と思ってしまいます。

Thursday, September 1, 2011

Salsa

ポルトガルの料理によく使われる香草Salsa。Salsa好きの知人は、Salsaを冷凍庫で凍らせていて、煮込み料理を作るときには、必ずと言っていいほど入れます。特に、貝を蒸し煮にするときなどにSalsaを足すと、味にアクセントが付きます。

ちなみに、Salsaは、日本では、イタリアンパセリと知られています。知人に「イタリアンパセリだね。」といったら嫌な顔をされました。

Wednesday, August 31, 2011

O fado significa destino

ポルトガルの国民的音楽Fado(ファド)。その語源は、ラテン語の "Fatum" という言葉。Fatumはdestino(運命)という意味です。

Tuesday, August 30, 2011

Lenda dos Lusíadas

Os Lusíadas(ウズ・ルジアダス)は、ポルトガルの詩人Camõesが、大航海時代のポルトガルの繁栄を謳った叙事詩です。この叙事詩の生い立ちには、伝説があります。

20代以降半、Camõesは王族のひとりに傷を負わせた罪で、アジアでの奉仕任務を命じられます。その任務の終わり、マカオで役人を務めていたCamõesは、今度は不正を働いた疑いで、インドのゴアに呼びつけられます。ゴアでの裁判からの帰り、彼がのった船はメコン河の河口で、難破してしまいます。海に投げ出されたCamõesは、書きかけのOs Lusíadasの原稿を持って、海岸まで泳いでたどり着いたそうです。
すばらしい詩人魂です。が、このときCamõesは原稿は守りましたが、彼の中国人の恋人は帰らぬ人となりました。  恋人を救おうとして救えなかったのか、原稿の方が大事だったのか、は本人のみが知るところです。

Monday, August 29, 2011

Beijo de anjo

ポルトガルでは、挨拶をするとき、頬を軽くあわせます。ヨーロッパでも北の方の国の人は、親しい人とだけこういった挨拶をしますが、ポルトガルでは親しさは関係なく、頬をあわせるのが正式な挨拶です。
とはいえ、ポルトガル人にも、頬をあわせたくない相手もいるようです。挨拶は女性が主導。女性が手を差し出して握手を求めたときは、頬をあわせる挨拶はしたくないということ。空気を読まなければいけません。

ちなみに、大人同士が挨拶する時は頬をあわせますが、小さな子供と挨拶すると頬にキスされることもあります。Beijo de anjo(天使のキス)です。

Sunday, August 28, 2011

Pronúncia de Camões

ポルトガルの詩人Camõesは、日本語では「カモンイス」という表記が一般的で、私のポルトガル人のポルトガル語の先生も「カモンイス」を使います。
でも、何度聞いても、私には「カモインス」の方がしっくり来ます。不思議なことに私が発音すると、ポルトガル人の知人も「『カモインス』の方が近いと思う。『カモンイス』は鼻にかかりすぎだ。」と言います。ただ、私の場合、ポルトガル語の発音を意識してしまい、純粋にカタカナで発音できていないだけかもしれません。。。
いずれにしても、"õe" は鼻母音で "oi" という二重母音を鼻にかけて発音する(õj̃)ので、どちらも正しいとも言えるし、どちらも正しくないとも言えるのでは、と思います。「カモンイス」では、"o" の鼻母音化が強調され、「カモインス」では、"i" の鼻母音化が強調されます。両方強調するためには「カモンインス」という表記になるのでしょうが、これだとおそらく音節が増えすぎてしまうのでしょう。で、どちらかに決めるうえで「カモンイス」に軍配が上がった。。。というのは、素人の勝手な推測です。

とはいえ、「カモインス」で検索を掛けると、それなりにヒットします。ということは、私と同じように感じる人もそれなりにいるのでは、と思ってしまいます。

Saturday, August 27, 2011

Estilo manuelino

Mosteiro dos Jerónimos
Estilo manuelino(マヌエル様式)は、ポルトガル独自の建築・芸術様式です。大航海時代のポルトガルの繁栄を象徴し、船のロープや海藻など海洋探検に関わるシンボルが装飾に使われています。この様式は大航海時代の国王D. Manuel I(マヌエル1世)の名前をとって「マヌエル様式」と呼ばれています。Vasco da Gama(バスコ・ダ・ガマ)が眠るLisboa(リスボン)のMosteiro dos Jerónimos(ジェロニモス修道院)も、マヌエル1世の命を受けて作られた代表的な建築物です。
ただし、Estilo manuelino(マヌエル様式)という言葉が使われるようになったのは19世紀になってからのことだそうです。

Thursday, August 25, 2011

Cão à janela em Évora

Cão à janela em Évora - 1
Cão à janela em Évora - 2
Évora(エヴォラ)の街並みは、白い壁に黄色い縁取りの家々が並ぶ典型的なAlentejo(アレンテージョ)地方の風景です。
エヴォラ大学の近くにある家の窓から、犬が顔をのぞかせていました。イエス・キリストを表す「IHS」が壁に刻まれた家に住む犬も敬謙深いキリスト教徒でしょうか。。。

ちなみに、「IHS」はイエスのギリシャ語の綴り "Ιησουζ χριστοζ (Ihsouz Xristoz)" の頭文字をとったものです。

Wednesday, August 24, 2011

Ouro branco

"Ouro branco" は、文字どおりには「白い金」ですが、ときに "mármore" - 大理石のことを指します。
Vila Viçosa(ヴィラ・ヴィソーザ)は、Évora(エヴォラ)にほど近い小さな町。Vila Viçosaの良質な大理石は、ローマ時代から使われています。

Tuesday, August 23, 2011

Universidade de Évora

Universidade de Évora
Universidade de Évora(エヴォラ大学)は、16世紀にD.Henrique I de Portugal(エンリケ王)(当時は枢機卿)により創設された神学校を起源とした大学です。
昔の建物がそのまま使われており、中庭を囲む美しい回廊にそって、小教室が並んでいます。

Monday, August 22, 2011

Mistura de diversos estilos arquitectónicos

A zona de mistura de diversos estilos arquitectónicos
Évora(エヴォラ)は、その旧市街が、エヴォラ歴史地区として、ユネスコの世界遺産にもなっている歴史のある街。Alentejo(アレンテージョ)地方に位置します。
街を歩くと、長い歴史の中で、いろいろな時代の影響を受けた建物を目にすることができます。Templo romano de Évora(ディアナ神殿)のある一角は、ローマ時代、イスラム教、キリスト教の建物を一度に見ることができます。

ちなみに、この記事のタイトルの"mistura"は、ブログのタイトルの"mistura (miscellaneous)"とは違い、英語の mixture に相当します。

Sunday, August 21, 2011

Bidé

ポルトガルのトイレには、たいていbidé(ビデ)がついています。一般家庭の浴室のトイレはもちろんですが、ちょっとしたお店のトイレにもbidéがあります。
が、bidéをビデとして使っている人はどれくらいいるのでしょう?
私の知人は、ときどき足を洗うのに使ったりしています。

Tuesday, August 16, 2011

Sesta

Sestaは昼寝のこと。セスタと発音します。

ただし隣国スペインと違い、ポルトガルにはシエスタの習慣はありません。
日本人と同じように、ときどき昼寝をするくらいです。

Monday, August 15, 2011

Assunção de Nossa Senhora

今日8月15日はAssunção de Nossa Senhora(聖母被昇天祭)の祝日です。
聖母マリアがその人生の終わりに、肉体と霊魂ともども天の栄光に引き上げられたことを記念する日です。

Sunday, August 14, 2011

Copo cheio

男がバーでワインを頼みました。バーテンダーが男に聞きました。
"Tinto ou branco?" (赤ワインですか?白ワインですか?)
男は答えました。
"Copo cheio."

Copo cheioは、満杯のグラスのこと。
ポルトガルの人は、お酒好きが多いのですね。

Friday, August 12, 2011

Vinho Verde

Vinho Verde(ヴィーニョ・ヴェルデ)は、ポルトガル北部Minho(ミーニョ)地方の微発泡ワインです。暑い夏には、よく冷やしたVinho Verdeで、炭焼きの魚を食べるのがお勧めです。

ちなみに、Vinho Verdeは直訳すると「緑のワイン」となります。

Monday, August 1, 2011

Pé-de-meia

"pé" は足。"meia" は靴下。"pé-de-meia" は貯金のこと。

かつては貯金箱といえば靴下の形が定番だったから、だそうです。

Sunday, July 31, 2011

Chá

"chá" は、お茶のこと。西洋では、tea(英語)とか Tee(ドイツ語)とか thé(フランス語)と呼ぶ国が多いのに対し、ポルトガルは、「ちゃ」に近い "chá" (シャと発音) と呼ぶ、数少ない国のひとつです。

世界的な「ちゃ」と「ティー」という呼び方(発音)の違いは、中国語の方言の違いが元になり、どの地方からお茶が伝わったかによって異なると言われているようです。

ですが、もっと面白い説もあります。その説によれば、もともとヨーロッパ大陸には、お茶は「cha」として広まっていました。しかし、イギリス人が初めてお茶を目にした時、名前がわからず、お茶の入った荷箱につけられた荷札の「T」をそのまま呼び名にしたということです。荷札が「A」だったら、今頃お茶は、「ei」と呼ばれていたのでしょうか。。。

Saturday, July 30, 2011

Portugal e o Mundo nos séculos XVI e XVII

米国ワシントンDCのスミソニアンのSackler Galleryで催された“Encompassing the Globe: Portugal and the World in the 16th and 17th centuries” 展。16~17世紀の交流で東西を行き来した品々が展示されました。そのときの招待館長のJay Levenson氏がインタビューでこたえていました。
「その時代の人々が互いの文化・芸術を尊重したのが素晴らしい。とても先進的です。ポルトガル人は、アフリカの象牙の素晴らしさをすぐに理解したのです。」

このコメントを聞いて、知人の言葉を思い出しました。
「ポルトガル人は外交力に優れ、新しい異国の地に足を踏み入れたときも、文化を滅ぼすのではなく、友好関係を築いてきた。」

過去には大国による海外制覇の過程で、いろいろな文明が滅ぼされてきたことを考えると、異国の文化を尊重した大航海時代のポルトガル人は確かに先進的。未知のものを理解しようとする姿勢に敬意を表します。

Friday, July 29, 2011

Pastel de nata

"pastel de nata"は、直訳すると「クリームのタルト」ですが、日本ではエッグタルトとして知られているお菓子です。
Lisboa(リスボン)にある"Pastéis de Belém"は、1832年から続く"pastel de nata"の店。修道院の秘伝のレシピを受け継いでいるそうです。

Thursday, July 28, 2011

O galo de Barcelos

O galo de Barcelos(バルセロスの雄鶏)は、ポルトガル人のシンボル。あちらこちらで目にします。

バルセロスの雄鶏は、無実の男を死刑から救った鶏。焼かれて食卓に出された鶏が、男の無実を証明するために、生き返って三度鳴いたといわれています。

ポルトガルにはこの他にも面白い伝説(lenda)がたくさんあります。

Tuesday, July 26, 2011

Cerveja pequena

ポルトガルの"cerveja" (ビール)は、小さめの瓶に入っています。ポルトガル人は、あまりお酒を飲まない。。。わけではなく、ビールが温まらないための工夫だそうです。

Preparação para Inverno


lenhas
まだ夏真っ盛りですが、暖炉を大切にするポルトガル人は、冬に向けて、薪の準備。森に入って木を切り出しています。切り出した木は、冬までゆっくり乾かします。

Monday, July 25, 2011

Cheira a Lisboa

Cheira a Lisboa(リスボンの香り)は、1972年にAmália Rodrigues(アマリア・ロドリゲス)が歌ったファドの曲。

エステーの消臭力のCMで、日本でも知られるようになった少年Miguel Guerreiro(ミゲル・ゲレイロ)が、Uma Canção Para Tiの最終戦で歌って、優勝を勝ち取りました。当時10歳のミゲルは、Uma Canção Para Tiでは、何回かファドを歌っています。

Friday, July 22, 2011

Biscoito

"biscoito"のもっと一般的な意味は「ビスケット」。この言葉の語源はラテン語の "biscoctu"。bis (2回)+coctu(調理した)という意味です。

AçoresのBiscoitosは、「ビスケット」からきているのでしょうか。。。ポルトガル人が「ビスケット」を持って航海していたから?それとも、「ビスケット」が石の塀を作るのにつかわれる溶岩石のように固いから?

Thursday, July 21, 2011

Biscoitos nos Açores

Açores(アソーレス諸島)のBiscoitos(ビスコイトス)地区の葡萄畑は、風よけの溶岩石を積み上げた壁で区切られています。ポルトガル人の知人によれば、この建築法自体をBiscoitosというそうです。

Açoresの葡萄の品種は、Verdelho(ヴェルデーリョ) 。というわけで、AçoresのワインはVinho de Verdelho です。

Wednesday, July 20, 2011

Chá nos Açores

Açores(アソーレス諸島)は、大陸の1000km西の大西洋に浮かぶ島。ヨーロッパで唯一のお茶の産地です。

1750年ごろ観賞用にお茶の木が持ち込まれ、1878にマカオから連れてこられた2人の中国人のアドバイスのもと、商用のお茶の生産が始まりました。19世紀の終わりには14あったお茶の生産者も、今ではGorreanaとPorto Formoso の2つが残るだけですが、この2つが、ヨーロッパで唯一のお茶の生産者です。

Açoresで作られるお茶は紅茶が主ですが、緑茶も作られています。4月から9月の間には、2つの生産者でお茶の処理工程が見学できます。

Friday, July 15, 2011

Tróia

Praia de Tróia
Tróia(トロイア)は、ポルトガル中部に位置する小さな半島で、美しいビーチが広がるリゾート地です。アパートなどを借りてのんびり滞在するのがお勧めです。
アクセスは、南からは陸路で。北からは、対岸のSetúbalからフェリーがあります。

Monday, July 11, 2011

Festa dos Tabuleiros 2011

今年7月2日から7月11日まで、Tomar(トマール)では、4年に一度開催されるFesta dos Tabuleiros(タブレイロスの祭り)がおこなわれています。

その昔、Dinis(ディニス)という王とIsabel(イザベル)という王妃がいました。冬の朝、イザベル王妃が、城から抜け出し、貧しい人々にパンを分け与えていました。城に戻った王妃に、ディニス王が包みの中身を問うと、イザベル王妃はとっさに「薔薇です」と答えました。包みを開けると、パンは薔薇に変わっていました。

イザベル王妃は、聖人となり、Santa Isabel de Portugal(ポルトガルの聖イザベル王妃)と呼ばれています。タブレイロスの祭りは、聖イザベル王妃の薔薇の奇跡(O milagre das rosas)にちなんだ美しいお祭りです。

Saturday, July 9, 2011

Tão natural como a sua sede

"Tão natural como a sua sede" - 「あなたののどの渇きと同じくらい自然」。Lusoの水のキャッチフレーズです。

ポルトガルで目にするキャッチフレーズは、知的な言葉遊びが面白いと思います。

Thursday, July 7, 2011

Cheio de... que?

"Estou cheio(a)." は、英語でいえば "I am full." ですが、「おなかがいっぱい」とは限りません。文脈がなければ、"De que?" 「何でいっぱいなの?」と聞かれます。

「おなかがいっぱい」の場合は、"Estou cheio de comida." - 英語でいえば "I am full of food." といいます。が、"Estou cheio de fome." というと、英語の "I am full of hunger." となり、「飢餓でいっぱい」つまり「おなかがとてもすいている」になります。

「足りないもので満ちている」という表現。面白いなと思います。

ちなみに普通におなかがすいている場合は、"Estou com fome." または "Tenho fome." です。

Tuesday, July 5, 2011

Ninguém

"ninguém" は「ニンゲン」と発音されます。
日本語の人間(ニンゲン)と同じで「人」に関係する言葉です。
が、"ninguém" は否定語。英語の "nobody" に相当する言葉で「誰も~ない」という意味です。

したがって、ポルトガル語で「"ニンゲン" がいる」は、「誰もいない」という意味になってしまいます。

Thursday, June 30, 2011

Magro

"magro"。 聞くたびになんだか笑ってしまいます。
"magro" と聞くと、いつもマグロを思い浮かべてしまうのですが、"magro" はやせているという意味。マグロとは正反対のイメージです。

ちなみに太っているは、"gordo" と言います。

Tuesday, June 28, 2011

Terça-feira

今日火曜日はterça-feira。3番目の市の日です。
3番目はポルトガル語では "terceiro(a)"。なぜterceira-feiraではなくて、terça-feiraなのでしょう?
ポルトガル人の知人に聞くと、別の質問が返ってきました。
「なぜprimeira-feira(一番目の市)がなくて、segunda-feiraから始まるのだろう?」

Monday, June 27, 2011

Feira

ポルトガル語の曜日には、週末を除いて、「月」や神の名前などは出てきません。
月曜日から金曜日は、順に、
segunda-feira,terça-feira, quarta-feira, quinta-feira, sexta-feira
です。
feiraは市場といった意味の言葉。直訳すると、2番目の市、3番目の市、4番目の市、5番目の市、6番目の市です。
昔は曜日に合わせて市が立っていたのでしょうか。。。

Friday, June 24, 2011

Corpus Christi e São João do Porto

昨日6月23日は、Corpus Christi(聖体の祝日)。ポルトガルでは国の祝日です。
Corpus Christiは、Páscoa(復活祭)の60日後、三位一体の日曜日の次の木曜日に祝われます。
この日は、名前の通り聖体をあがめるおごそかなProcissão de Corpus Christi(聖体行列)が、街を歩きます。

そして、今日6月24日は、Portoでは、São Joãoの祭日です。この日Portoではとても賑やかなお祭りがおこなわれます。人々はプラスチックのハンマーを手に、互いの頭を叩きあいます。このプラスチックのハンマーも、かつてはポロねぎとレモンバームだったとか。面白いお祭りです。

Thursday, June 23, 2011

Não posso falar Português

知人の家で留守番をしていた時のこと。知人が家事をお願いしている女性が家に来ました。知人から「ポルトガル語がわからなくてよかったね。彼女はおしゃべり好きだから、ポルトガル語が話せたら、話が止まらないよ。」と言われていた私は、彼女と挨拶を交わすと、彼女がおしゃべりを始める前に言いました。"Não posso falar Português." 「私はポルトガル語が話せません」
外出から帰ってきた知人にその話をすると、「ポルトガル語を話すのを禁止した覚えはないけど。」と言われてしまいました。そう。本当は、"Não sei falar Português."  「私はポルトガル語が話せません」と言わないといけなかったのです。

日本語で言うと同じ「できない」も、ポルトガル語では、「できない」理由によって使い分けなければなりません。"posso (poder)" は「状況としてできる」、"sei  (saber)" は「能力・知識としてできる」、さらに "consigo (conseguir)" は「努力してできる」場合に使います。

日本語で話すときには、ほとんど意識していない「できない」理由。ポルトガル語で話すときには「できない」理由を考えなければなりません。言語は思考を左右するのだな、と思います。

Wednesday, June 22, 2011

A manga não é Manga

「マンガ」は、最近ではいろいろな国でそのまま"Manga"と言われることが多くなりました。ポルトガルでも同じ。日本通の人には"Manga"で通じます。ですが、ポルトガル語には、もともと"manga"という単語があります。「袖」という意味です。ですので、文脈によって、"manga"の意味を判断しなければなりません。

ちなみに、ポルトガル語で漫画は"Banda desenhada"と言います。

Tuesday, June 21, 2011

Pimenta

Pimentaは、Pimentoの女性形…ではなく、胡椒のことです。

Monday, June 20, 2011

Pimento

Pimentoは、ポルトガル語でピーマンまたはパプリカのこと。
ピーマンは、ポルトガルでは消化がよくないといわれていて、夜に食べるのを避ける人もいます。

Sunday, June 19, 2011

Dia do Pai

日本では6月の第3日曜日の今日6月19日が父の日ですが、ポルトガルの父の日は3月19日。
母の日と違って、日付固定です。

Saturday, June 18, 2011

Praia artificial

今週水曜日(6月15日)に、ポルトガル内陸部の町Mangualdeに人工の海水浴場がオープンしました。
ヨーロッパ初の人工ビーチだそうです。

Thursday, June 16, 2011

Eu nasci para cantar

エステー消臭力のCMで歌うポルトガル人の男の子の一人Miguel Guerreiro(ミゲル・ゲレイロ)は、"Uma Canção para Ti"という8歳から15歳の子供の歌のコンテスト番組の初回(2008年)の優勝者。現在12歳のプロの歌手です。
そんなMiguel Guerreiroの最新アルバム(2010年11月発売)のタイトルは"Eu nasci para cantar"。 「僕は歌うために生まれた」という意味です。

Wednesday, June 15, 2011

Cantores de Portugal

震災後に目にするようになったエステーの消臭力のCM。Lisboa(リスボン)の街並みを背景に、ポルトガルの人が歌を歌っています。

エステー宣伝ドットコムによれば、リスボンでの撮影は震災後に急遽決まったそうですが、リスボンが1755年の大地震からの復興を遂げた町であるということは、後から知ったそうです。エステーの特命宣伝部長の方は「なにか大きな力を感じてしまいました」と書かれています。

Tuesday, June 14, 2011

Sapato de vidro

"Sapato de vidro" は、文字通り「ガラスの靴」。靴下と違って、特別な意味はありません。

Monday, June 13, 2011

Meias de vidro

"Meias de vidro" は、文字通りには「ガラスの靴下」ですが、実は「ストッキング」のこと。面白い表現です。

Sunday, June 12, 2011

Sardinha assada

この時期、ポルトガルでは、各地で聖人を祝う祭りがおこなわれています。
Lisboa(リスボン)のSanto António、Porto(ポルト)のSão Joãoなど、それぞれの町の聖人を祝います。

この祭りにかかせない食べものは、 Sardinha assada。焼いたイワシです。

Saturday, June 11, 2011

Dia de Portugal

昨日6月10日は、Dia de Portugal (ポルトガルの日)。ポルトガルの詩人Camõesの命日です。

Wednesday, June 8, 2011

Tótó

"Tótó" とはポルトガル語で「おたく」のことです。

Monday, June 6, 2011

Depois do José Sócrates

昨日6月5日に行われた選挙で与党が敗北。José Sócrates前首相が党首を辞任しました。
が、これからが本番。行方を見守りたいものです。

Saturday, June 4, 2011

Eleição da Assembleia da República

明日6月5日は、ポルトガルの総選挙の日です。
辞任したJosé Sócrates(ソクラテス)前首相率いるPS(社会党)と、Pedro Passos Coelho (コエリョ)氏率いるPSD(社会民主党)の争い。国民はどういう選択をするでしょうか。。。

Friday, June 3, 2011

Catana

日本語からポルトガル語に取り込まれた言葉の一つに"Catana"があります。
日本の刀とは少し異なり、海賊が使いそうな短剣を指しますが、十分意味は保持されていると言えるのではないでしょうか。。。

Thursday, June 2, 2011

Sumo

ポルトガル語と日本語には、相互に取り入れられた言葉がたくさんありますが、中には発音は似ていても、まったく意味が異なるものもあります。
そのひとつがSumo。相撲とはまったく関係なく、ジュースのことです。

Wednesday, June 1, 2011

Está quentinho

この季節にしては暑いある日のこと。エレベータに乗り合わせたご婦人が言いました。
"Está quentinho." 「とても暑いわね。」

"Está quento." は、"It is hot." - 「暑い」
"Está quentinho." は、"It is very hot." - 「とても暑い」です。

"-inho" という接尾辞は縮小辞。本来なら「『少し』暑い」という意味になりそうですが、「『とても』暑い」になります。
ただし、縮小辞を強調の意味で使えるのは、文脈次第。
天気の場合、本当はこんなに暑くはない季節なのに、つまり、もっと"quentinho" であっていい季節なのに、とても暑かった、というときに、"Está quentinho." は、「とても暑い。」という意味になるそうです。したがって、とても暑いことが当然の真夏には、"Está quentinho." とは言わないそうです。

いわば反語的ということでしょうか?

Monday, May 30, 2011

Coração Português

ポルトガルのハート。伝統的なデザインです。

Sunday, May 29, 2011

Sopa de legume

ポルトガルの人は、よくスープを食べます。
Sopa de legumeは、野菜のスープ。
ポタージュスープですが、牛乳や生クリームは使わずに、野菜だけで濃厚なスープを作ります。
スーパーなどでスープ用として売られている野菜は、ポロねぎ、ニンジン、かぼちゃとほうれん草がセットになっているものが一般的なので、これが基本の野菜でしょうか。ポロねぎとニンジン、かぼちゃを塩を加えた少量の水で煮て、ミキサーにかけた後、ほうれん草を加えて、ひと煮立ちしたら出来上がりです。
野菜は、玉ねぎを加えたり、カブを加えたり、家庭やストックされている食材や気分によってさまざま。青みの野菜も、ほうれん草のかわりに、クレソンを使ったり、カブの葉を使ったり。また、味を出すために、野菜を煮る時に、肉をひとかけ加えたり、オリーブオイルを垂らしたりします。
でも、ブイヨンを加えなくても、乳製品を加えなくても、コクがあってとてもおいしい。ポイントは、何種類かの野菜を使うことと、水を入れすぎないこと、でしょうか。

私のお勧めは、カブを加えたスープ。味が締まります。ぜひお試しあれ。

Saturday, May 28, 2011

Fátima

Fátima(ファティマ)は、1917年の5月から10月までの毎月13日に3人の子供たちの前に聖母マリアが現れ、予言を告げたといわれるポルトガルの町。この奇跡は、ヴァチカンも正式に認めており、Fátimaは巡礼地になっています。

前ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世は、1981年の5月13日に暗殺者により殺されかけましたが、この暗殺も、Fátimaの第3の予言で示されていたと言われています。そしてまた教皇は聖母により守られたとも言われています。

今年は、そのヨハネ・パウロ2世が福者に列福されたこともあり、Fátimaを巡礼する人がさらに多いようです。巡礼者には、週末巡礼者も多くいます。週末巡礼者は、毎週、前の週に歩き終えたところから歩き始めます。

Friday, May 27, 2011

Picar sem tábua de cozinha

ポルトガルの人は、料理をするとき、ほとんどまな板を使いません。
玉ねぎやにんにくのみじん切りにもまな板は不要。
左手の指で野菜をつまんで、ちょんちょんと縦に切り込みを入れてから、横に包丁を入れれば、みじん切りの出来上がりです。

Thursday, May 26, 2011

Batatas

東日本大震災の被災地の避難所の様子は、ポルトガルでも報道されていました。被災した人たちが、喧嘩もせず、きちんと並んで、たった一つのおにぎりを感謝して受け取っている様子をみて、ポルトガル人の知人が、日本人の精神の強さ、モラルの高さに感心して言いました。
「ポルトガル人はあんなに冷静に対応できないだろう。配給のポテトの数で喧嘩になるに違いない」と。
知人にそう言われて、日本人として誇らしく思うとともに、都会の日本人の違った一面を思い、恥ずかしくなりました。

そして、同時に思いました。ポルトガルでは配給はポテトになるのか。。。

ちなみに、タイトルのBatataはポテトのことです。

Wednesday, May 25, 2011

Tempo

ポルトガル語の動詞には多くの時制と法があります。文化を体現する言語に多くの時制があるということは、ポルトガル人は時間に繊細なのかもしれません。
ポルトガル人の知人によれば、EstarとSerの区別があるの言語はほとんどないし、確かに時間を細かく区別するかもしれない、とのこと。

時間に繊細なポルトガル人ですが、ラテン系のイメージにたがわず、時間にはのんびり。。。という気もしますが、そうでもない人も多い気がします。結局人それぞれでしょうか。。。

Tuesday, May 24, 2011

Estar ou Ser

estarもserも英語にするとbe動詞です。
estarは過渡的な状態・状況を表すのに対し、serは永続的な状態・状況を表します。
  • "Estou feliz."
  • "Sou feliz."
どちらも"I am happy." 「私は幸せ」という意味ですが、前者は今たまたま幸せということ、後者は幸せな性格ということ。

be動詞の簡単な文章を作るにも、永続的な本質とは何だろう、と考えてしまいます。

Saturday, May 21, 2011

Oita em Aveiro

大分市とAveiro市とは、姉妹都市です。
AveiroにはCentro Comercial Oitaという名前のショッピングセンターがあります。

Friday, May 20, 2011

Encomendas Namban

リスボンにあるFundação Oriente Museuには、日本に関係する展示やワークショップがあります。そのひとつが、"Encomendas Namban" (Namban Orders)。ポルトガル人が日本に暮らした、1543年から1639年までの期間のポルトガルと日本の交流がもたらした文化を展示しています。
展示は、4つのセクションに分かれています。
  • A Arte da Guerra - Art of War
  • Arte Kirishitan - Christian Art
  • De Lisboa ao Japão - From Lisbon to Japan
  • Olhares sobre os Namban-jin - Perspectives of Namban-jin

Thursday, May 19, 2011

Estamos juntos, força!

昨日のUEFAヨーロッパリーグ決勝で、Hulk(ウルク、フッキ)が所属するFC PortoがBragaを破って、17度目の優勝を果たしました。決勝戦で得点を決めたのは、エースのFalcãoです。

残念ながら、決勝戦ではHulkのゴールを見ることはできませんでしたが、3月11日の震災の後、"Japão, o meu coração chora!" (日本よ、私のハートは泣いている)、"Estamos juntos, força!" (私たちはともにいる、元気を出して)と前後に書かれたシャツを着てプレーをしているHulk。活躍を期待します。

Wednesday, May 18, 2011

Hulk, o incrível

今日は、サッカーのUEFAヨーロッパリーグ決勝の決勝戦。今年は、準決勝4チームのうち3チームがポルトガルという快挙で、ポルトガルはサッカーの話題一色でしたが、そんなポルトガル人の期待にこたえて、決勝はポルトガルが独占しました。

決勝に残ったFC Portoには、日本で活躍していたブラジル人プレーヤーHulk(ウルク、フッキ)がいます。Hulkは、FC Portoでも大活躍で、ポルトガルでは"Hulk, o incrível" と呼ばれています。

決勝戦目前の昨日、会見が開かれました。そして、Hulkに日本人記者が質問をしたそうです。すると、司会者が「英語かポルトガル語でお願いします。」
質問をした日本人記者は、ポルトガル語で質問をしていたのに…。
会場は爆笑だったとか。

Tuesday, May 17, 2011

Alto! Sentido!

Placa na Fortaleza da Guia
マカオには、ポルトガル統治時代に建てられた建造物がたくさん残っています。
そのひとつであるギア要塞には、故郷から遠く離れてマカオにいるポルトガル兵に、ポルトガル兵としての誇りを喚起させる言葉が刻まれている場所があります。

Stop! Stand Still!
Remember for a moment the beautiful history of our country. Get in with your head up because you are a soldier of that country.

Monday, May 16, 2011

O Cão que Fuma

"O Cão que Fuma" は、Portoにある小さなレストランの名前です。
ポルトガル料理のレストランですが、なぜか"Le Chien Qui Fume"とフランス語の看板が出ています。
日本語にすると「煙草を吸う犬」です。

Sunday, May 15, 2011

Ílhavo

VIsta Alegre
Ílhavo(イリャボ)は、Aveiroに近い陶器の町。Vista Alegre(ヴィスタ・アレグレ)というポルトガルの陶器メーカーの工房があります。
Vista Alegreの創設者Pinto Basto(ジョゼ・フェレイラ・ピント・バスト)は、工房だけでなく学校なども含めたÍlhavoの町全体の整備を行ったといわれています。

Saturday, May 14, 2011

Melga

melgaは文字どおりには「蚊」のことです。が、誰かの周りにくっついている人に"Melga!"と言ったりします。つまり、「金魚のフン」と同じ。

「蚊」が「金魚のフン」と同じと思うと、なんだか面白いですね。

Thursday, May 12, 2011

O Feriado Municipal de Aveiro

5月12日はAveiroの市の祝日。Aveiroの守護聖人Santa(聖) Joana Princesaを記念する日です。

Joana Princesaは15世紀のポルトガルの王女。Joana Princesaは修道女になることを希望していましたが、王位継承権があったためにかないませんでした。ただ、かたくなに結婚もしませんでした。

Joana Princesaは、父や兄弟を献身的にサポートし、ポルトガルの国の繁栄に尽くしたといわれています。なかでも、催事を担当していたそうです。

そして、Joana PrincesaはAveiroに縁が深い王女です。出家はしませんでしたが、一時期をAveiroの修道院で過ごしました。また1490年5月12日にAveiroで亡くなりました。死後Joana Princesaは、Aveiroの守護聖人Santa Joana Princesaとなり、その命日が市の祝日となっています。

Aveiroの町では、Santa Joana Princesaを偲んで、5月6日から6月2日までFestas do Municípioとして、さまざまな催し物が開かれるようです。

Wednesday, May 11, 2011

Cabeça no ar

すぐ目の前にあるものを探しまわったり、自分でとったメモがわからなくなったり、間抜けなことをしていると、ポルトガル人の知人によく言われます。
"Cabeça no ar" - head in the air.

Tuesday, May 10, 2011

Ovos moles de Aveiro

Saco da Confeitaria Peixinho
 Ovos molesはAveiro(アヴェイロ)のお菓子。たまごの黄身と砂糖でできた餡のようなお菓子です。
海に近い運河の街らしく、船(モリセイロ)の絵の描かれた樽のような形をした入れ物に入っているか、魚や貝の形をしたウェハースにはさんで売られています。ウェハース入りのものは、なんとなく最中のようです。

Monday, May 9, 2011

Grelos

Grelosは菜の花のこと。
ポルトガルでも春先にはよく食べる野菜です。

Sunday, May 8, 2011

Dia da Mãe

Dia da Mãe - 母の日。
日本では5月の第2日曜日ですが、ポルトガルでは5月の第1日曜日です。
今年は、たまたまメーデー(Dia do Trabalhador)と重なったため、あまり盛り上がっていませんでしたが、それでも、ポルトガル人の知人たちは、家に電話をしたり、手作りのお菓子を持っていたり、ささやかに感謝の意を伝えていたようです。

Saturday, May 7, 2011

Leitão

Leitãoは、ポルトガル中部のBairrada地方の料理。
子豚の丸焼きを、黒コショウのソースで食べます。
パリパリの皮と柔らかい肉。とても美味です。

ちなみに給仕されるときには切り分けられていますので、ご安心を。
Leitãoには、すっきりしたEspumanteがよく合います。
そして、Mealhadaで出されるPão da Mealhadaもご賞味あれ。

Friday, May 6, 2011

Aniki Bóbó

Aniki Bóbóは、Manoel de Oliveira(マノエル・ド・オリヴェイラ)監督の最初の映画です。ポルトの下町を舞台にした作品で、紹介には、
"Uma guerra entre crianças, cheia de hipocrisia, egoísmo, que configura o mundo dos adultos."
「大人の世界を構成する、偽善と利己主義に満ちた子供たちの闘い」
と書かれています。

ストーリーも大変面白いのですが、1942年当時のポルトガルの暮らしが垣間見えるのも興味深い。たとえば、作品中、子供たちが「ケイドロ」に似た遊びをするのですが、夜暗くなってから遊んでいるのです。知人によれば、1980年ごろでも、子供だけで夜も外で遊んでいたとのこと。他のヨーロッパの国と同様、ポルトガルでも、学校への通学でさえ、親や祖父母が送り迎えをしている昨今と比べてなんと平和なことか。。。

Thursday, May 5, 2011

Pêra Rocha

Bolachas de Custarda e Pêra Rocha
Pêra Rochaは、ポルトガル固有の洋梨の品種。
知人からもらったPêra Rochaのジャムをはさんだクッキー。とても美味です。

Wednesday, May 4, 2011

Boas tardes

"Boa tarde" は英語の "Good afternoon" と同じ。午後の挨拶です。
地域によっては、複数の人に挨拶をする際に、"Boas tardes" と複数形を使うことがあります。
が、挨拶の複数形。他の地域のポルトガル人にとっては、不思議な響きのようです。

Tuesday, May 3, 2011

Sacana

ポルトガル語で "sacana" は、魚のことではなく「悪者」のことです。
発音が「魚」と同じなのは、偶然でしょうか。。。

Monday, May 2, 2011

Matosinho

Matosinho (マトジーニョ)は、ポルトの近郊の街。海沿いの通りには、魚料理を出すレストランが並びます。もちろんおすすめは、炭焼きの魚です。

Sunday, May 1, 2011

Passear a ferro

アイロンがけは、ポルトガル人にとって重要な家事のひとつです。シャツ、ズボンの他、大量のテーブルクロスやシーツ、そして部屋着のTシャツ、パジャマなど、何にでもアイロンがけをするので、アイロンをまつ洗濯物は、すぐにmontanha (山)になってしまいます。日本ではアイロンがけ不要として売っている形状記憶のシャツのように、全くしわになっていないように見えるものでも、アイロンがけしないと気が済まないようです。
その代わり、かどうかわかりませんが、日本人ほど洗濯物を干すときに、しわを伸ばしたり、型崩れしないように整えたり、気を使わないような気がします。たっぷり霧吹きをかけて、アイロンをかければ、問題ないということのようです。

Saturday, April 30, 2011

Couve Português

ポルトガルでキャベツといえばCouve Português。ポルトガル料理に欠かせないBacalhau (干し鱈)の付け合わせとして欠かせません。塩ゆでして、たっぷりのオリーブオイルをかけて食べます。食べる前ににんにくのみじん切りを散らすこともあります。
Couve Portuguêsは、実は日本ではケールとして知られている野菜ですが、青汁のイメージとは程遠い、おいしい付け合わせです。

Friday, April 29, 2011

Veneza de Portugal

Rua da cidade de Aveiro
Aveiro (アヴェイロ)は、ポルトガルの中部の海沿いの街です。azulejo (アズレージョ)の駅舎と、moliceiro (モリセイロ。ゴンドラ)が行き交う運河で知られています。
Veneza de Portugal (ポルトガルのベニス)とも呼ばれるアヴェイロですが、アヴェイロに住む人々の交通手段はもっぱら陸上の道路。小じんまりとした街を歩いて散策すると、街に点在するazulejo (アズレージョ)の美しい教会が目を楽しませてくれます。

Thursday, April 28, 2011

Água de Luso

ポルトガルの水は、他のヨーロッパの国と違って軟水です。
ヨーロッパの多くの国では、食器を洗った後、布巾で拭かずに自然乾燥させると、カルシウムが白い跡になって残ってしまいますが、ポルトガルでは自然乾燥に任せてもなんの問題もありません。

そんなポルトガルを代表する水がLusoの水。硬度が8.2と日本の一般的な水より、さらに硬度が低く、飲みやすい水です。

Wednesday, April 27, 2011

Comboio Nocturno para Lisboa

"Comboio Nocturno para Lisboa" (リスボン行夜行列車)は、スイス人の作家Pascal Mercierが書いた小説です。

スイスのベルンでラテン語の教師を務める主人公が、ある日突然ポルトガル語に魅せられ、思い立ってリスボンに行き、そこでSalazar(サラザール)の独裁政治の時代を生きた人々と出会います。

ちなみに原書はドイツ語。原題はNachtzug nach Lissabon。英語版のタイトルはNight Train to Lisbonです。

Tuesday, April 26, 2011

25 de Abril

4月25日は独裁政治が終結した日で、ポルトガル各地で自由を記念する集会が開かれました。
ポルトガルでは、1933年から40年にわたり、António de Oliveira Salazar(アントニオ・サラザール)による独裁政権が続きました。これが、無血革命といわれるRevolução dos Cravos(カーネーション革命)により終結したのが、1974年の4月25日です。

ポルトガルの記念日は日付で呼ばれることが多く、この日も単に "25 de Abril" と呼ばれています。そして、通りの名前や橋の名前に使われます。もっとも有名なのは、リスボンの「4月25日橋」でしょうか。

Sunday, April 24, 2011

Visita Pascal

この日曜日は、Domingo de Páscoa。伝統行事が残っている村などでは、Visita Pascal が行なわれます。Visita Pascalでは、司祭が家々を訪れ、人々は十字架にキスをします。司祭は、家の主人が用意したものを飲んだり食べたりして、次の家を回ります。

ところでPáscoaは復活祭ですが、金曜日にキリストが亡くなって、3日後によみがえったとすると、Sexta-Feira Santaから数えて2日後の日曜日では日数が合いません。調べてみると、Páscoaは、モーゼがユダヤの人々を約束の地エルサレムに導いたことを祝うPessachと呼ばれるユダヤの行事が起源のようです。

キリスト教の行事には、いろいろな背景が絡み合ったものが多いようです。

Saturday, April 23, 2011

Feliz Páscoa

Amêndoas de Páscoa
今週末はポルトガルではPáscoa (Easter)。復活祭の時期です。
復活祭の定番は子山羊の肉の料理。そして、地方によっても異なるようですが、folarやpão de azeiteといったシンプルなパンを食べます。
そして復活祭のお菓子は、アーモンドのお菓子とpão de lóです。

Friday, April 22, 2011

Sexta-Feira Santa

この金曜日はSexta-Feira Santa。聖金曜日です。
イエス・キリストが人間の罪のために死んだとされる日です。
断食の期間の中でも、この日は特に肉を食べないのが習慣でしたが、最近は気にしない人も多いようです。

Thursday, April 21, 2011

Muito

"muito"は"tanto"と同様、ポルトガル語で「たくさん」とか「とても」といった意味です。
日本語の「もっと」と似ている気がするのは気のせいでしょうか?

Tuesday, April 19, 2011

Não estou aprendendo a Língua de Camões

ポルトガルのポルトガル語とブラジルのポルトガル語。文法上の違いもあります。

例えば、私がはじめて覚えた文章 "Estou a aprender a língua de Camões." は、ブラジルのポルトガル語だと "Estou aprendendo a língua de Camões." という表現になります。もっとも、ブラジルの人は、自分たちの言葉が "língua de Camões" とは思わないかもしれませんので、この表現はないかもしれません。

Monday, April 18, 2011

Facto ou Fato

ポルトガルのポルトガル語とブラジルのポルトガル語。2つは独自の進化を遂げてきました。それにより生まれた違いの一つにスペルの違いがあります。

ポルトガルでは、スペルは語源に忠実です。一方、ブラジルのポルトガル語では、実際の発音に近いスペルが利用されます。

"Facto" は英語ではFact。事実という意味の単語です。"De facto"(デ・ファクト。事実上の)という表現としても残っていますが、ラテン語のfactumという言葉からきている言葉です。ただ、これはポルトガルのポルトガル語のスペル。ブラジルのポルトガル語では、"Facto" は "Fato"。発音に忠実です。

ただし、これらの違いは、ポルトガル語のスペルを統一するための協定 "O Novo Acordo Ortográfico da Língua Portuguesa" の施行により、ほぼなくなるようです。2009年から2015年の移行期間を経て、完全実施。現在は、移行期間の真最中です。

Sunday, April 17, 2011

Ciclo de Cinema "Com o Japão"

4月下旬から5月上旬にかけて、 ポルト大学で、"Com o Japão" 「日本と共に」という映画祭が開かれます。困難を乗り越えようとしている、日本の国と日本人に思いを馳せておこなわれるイベントです。
主催は、FMUP (Faculdade de Medicina da Universidade do Porto) 「ポルト大学医学部」。心理学的観点もあるのでしょうか?

上映されるのは以下の映画。古今東西さまざまです。
  • 「乱」 - 黒澤明
  • 「座頭市」 - 北野武
  • 「隠し剣 鬼の爪」 - 山田洋次
  • 「SAYURI」 - Rob Marshall (ロブ・マーシャル)
  • 「太陽」 - Александр Николаевич Сокуров (Aleksandr Nikolayevich Sokurov, アレクサンドル・ソクーロフ)
  • 「雨月物語」 - 溝口健二

Saturday, April 16, 2011

Vida de cão

"Levar uma vida de cão." - Lead a dog's life.
「つらい生活を送る。」という意味です。

犬の生活はつらい生活。

日本語でも犬は悪い表現の中で使われることが多いですが、ポルトガル語でも同じ。万国共通なのでしょうか?

Friday, April 15, 2011

Manoel de Oliveira

Manoel de Oliveira(マノエル・ド・オリヴェイラ)は、世界で最年長の現役映画監督です。1908年12月11日生まれの監督は、現在102歳ですが、いまだ毎年一本のペースで映画を撮り続けています。

Thursday, April 14, 2011

Adamastor e Godzilla

Adamastorは、16世紀にポルトガルの詩人Camões(カモンイス)が作りだした架空の巨人。ギリシャ神話に出てくる巨人の一人として描かれています。
架空の巨人や怪獣は、人間の恐れの産物。Adamastorは、大航海時代のポルトガル人の恐れを表しているそうです。

ちなみに日本人が作り出した架空の怪獣ゴジラ。世界的に有名な怪獣ゴジラは、核実験の放射線で恐竜が変異した生物であるとか。皮肉なものです。

Wednesday, April 13, 2011

Pão

Pãoはポルトガル語でパンのこと。日本語のパンは、ポルトガル語のPãoから来ていると考えられているようです。

ところで、中華料理のメニューで、肉まんやなど、小麦粉でできた皮に包まれた食べ物に「包(bāo)」という漢字が使われているのを見かけます。日本語と同じ「包む」という意味にすぎないのかもしれませんが、発音がとても似ていて、こちらも語源に関係あるのではと思えてきます。

Tuesday, April 12, 2011

Tanto

"tanto"はポルトガル語で「たくさん」とか「とても」といった意味。日本語の「たんと」と同じです。

Monday, April 11, 2011

Azulejos na cidade do Porto

Azulejos na cidade do Porto
ポルトガルでは至るところにazulejo(アズレージョと呼ばれるタイル)が使われています。美しいアズレージョは、街の散策の楽しみのひとつです。

Sunday, April 10, 2011

A Praia da Costa Nova

Costa Nova
Praiaとはビーチのこと。ポルトガルは海岸線に沿った細長い国。あちこちにビーチがあります。


Praia da Costa Novaは、Aveiro(アヴェイロ)から西に10kmくらいいったところにあります。とてもカラフルな建物が立ち並び、魚料理を出すレストランが軒を連ねます。
ここでのお勧めはArroz de enguia(ウナギのリゾット)です。小さなウナギが炊きこまれています。

Saturday, April 9, 2011

Assistência financeira

金融支援を拒んで辞任を表明したジョゼ・ソクラテス首相ですが、とうとう金融支援を要請することを決めました。欧州連合もそれを受け入れるようです。

日本の新聞の記事にのることが少ないポルトガル。次は明るい話題が取り上げられるといいなと思います。

Friday, April 8, 2011

Ra ri ru re ro

ローマ字の「らりるれろ」の表記は、なぜ「la li lu le lo」ではなく「ra ri ru re ro」が選ばれたのだろう。「R」より「L」の方が日本語の「らりるれろ」に近いのに。長年の疑問だったのですが、ポルトガル語を学び、ポルトガル式のローマ字が最初に作られたからかもしれない、と思うようになりました。
ポルトガル語の「ra ri ru re ro」は、日本語の「らりるれろ」に近いのです。
といっても、ポルトガル語はラテン語系の言語。「r」の発音は強い巻き舌にもなります。
強い巻き舌になるのは、単語の最初に現れる「r」と、単語の途中に現れる二重の「rr」。一方、単語の途中に単体で現れる「r」は、日本語の「ら行」のような音です。

ちなみに、知人のイギリス人によれば、多くの日本人は「ロンドン」を「Rondon」と発音するそうです。そもそも「R」より「L」の方が日本語の「らりるれろ」に近いという認識自体が間違いかもしれません。そうだとすると、ローマ字が、ポルトガル語起源か否かは、「ら行」の表記には関係ないかも知れません。

Thursday, April 7, 2011

Fazer a cama

ポルトガル人はベッドメイキングが好き。。。かどうかは知りませんが、きちんとベッドメイキングをする人が多いようです。
例えばきれい好きで知られるドイツ人のベッドメイキングはシンプルで、ホテルでも5つ星ホテルでもない限り、掛け布団を半分に折っておくだけ、というのが主流だったりしますが、ポルトガルのベッドメイキングはクラシカルです。
ポルトガルでは、シーツはたいてい二枚組で売っています。一枚は敷布団用のシーツで、もう一枚は掛け布団用。敷布団にシーツを掛けた後、もう一枚のシーツを広げて、その上に掛け布団をのせ、首元を外側に折り返します。さらにその上にベッドカバーをかけてすっぽり覆います。まるでホテルのベッドメイキングです。

Wednesday, April 6, 2011

Abrir aqui

Bolachas da Vieira de Castro
 "Abrir aqui" - Open here
パッケージを開けようとして気づきました。
スーパーで買ったウェハース。ポルトガルのお菓子でした。

Vieira de Castroは、ポルトガルの北部の街Famalicãoの会社です。

Tuesday, April 5, 2011

Fumar mata

"Fumar mata." 「喫煙は死をもたらします。」
ポルトガルで売られている煙草のパッケージに大きく書かれている文言です。
日本のやわらかな表現に比べて、かなり強烈ですが、オレンジですら死をもたらすのですから、案外言葉としてのインパクトはないのかもしれません。

Monday, April 4, 2011

Laranja à noite mata

「朝の果物は金、昼は銀、夜は銅。」などといいますが、ポルトガルにも似たような表現があります。
Laranja de manhã é ouro, de tarde é prata e à noite mata." 「朝のオレンジは金、昼は銀、夜のオレンジは死をもたらす(殺す)。」

Sunday, April 3, 2011

Laranja com azeite

ポルトガル人は果物にもオリーブオイルをかけます。
オレンジにオリーブオイルとはちみつ。少し冷やして食べると美味です。
オリーブオイルは、くせのないものがお勧めです。

Saturday, April 2, 2011

Azeite para tudo

Peixe grelhado com batatas e brócolos
cobertos de azeite
Azeiteはポルトガル語でオリーブオイル。ポルトガル料理にはかかせません。何にでもたっぷりかけます。
塩ゆで野菜にたっぷりかけたオリーブオイルが、焼き魚の定番の付け合わせです。もちろん焼き魚にもたっぷりのオリーブオイルをかけます。

Friday, April 1, 2011

Vasco da Gama

Vasco da Gama repousando
na igreja do Mosteiro dos Jerónimos
Vasco da Gama(ヴァスコ・ダ・ガマ)はポルトガル人航海士。マゼランと同様、日本でもよく知られた人物です。

リスボンのMosteiro dos Jerónimos(ジェロニモス修道院)に眠っています。

Thursday, March 31, 2011

Fernão de Magalhães

Fernão de Magalhães(フェルナン・デ・マガリャンイス)。ザビエルとは対照的にスペイン王の命を受けたポルトガル人の航海士です。

名前を聞いて誰だろう、と思いましたが、日本でもよく知られている人物でした。「マゼラン」です。

Wednesday, March 30, 2011

Francisco Xavier não era português

Igreja de São Francisco Xavier em Hirado,
Natal de 2010
「Francisco Xavier(フランシスコ・ザビエル)はポルトガル人ではありません。スペイン人です。」
知人のポルトガル人が言いました。
「ザビエルがキリスト教を布教したせいで多くの人が死ぬことになったから、日本人はポルトガルのことを恨んでいますよね?でもザビエルはスペイン人なのです。」

確かに、ザビエルがキリスト教を布教したことや、その後キリスト教が禁止され、隠れキリシタンとならざるを得ない人がいたこと、さらには踏み絵に耐えられず、殺された人たちがいたことは、小学校の歴史の授業で習いますが、それでキリスト教を布教したザビエルを恨んでいる日本人がいるなんて、考えたこともありませんでした。ちなみに、ザビエルはスペイン人ですが、ポルトガル王の命を受けキリスト教を布教したわけですから、ザビエル本人がスペイン人だったかどうかは、関係ない気がしますが。

なお、Francisco Xavierはポルトガル語表記。スペイン語では、Francisco de Xavier または Francisco de Gassu y Javierと表記するようです。

Tuesday, March 29, 2011

Governo de Gestão

Governo de Gestão - Government in Management。現在のポルトガルの政府の状態です。
 José Sócrates(ジョゼ・ソクラテス)首相が、財政危機への対応策案が議会で否決されたのを受け、23日に辞任を表明しました。これを受け、Aníbal Cavaco Silva(アニーバル・カヴァコ・シルヴァ)大統領が各党の意見を聞き、次の施策の準備を進めています。この間、政府は決議などをすることはできません。
今後、大統領がGoverno de Salvação Nacional - Goverment of National Salvationとして連立政権を作るか、解散総選挙を実施するかが決定されるわけですが、解散総選挙が実施される可能性が高いと考えられています。

学歴詐称を含め、いろいろと批判されているジョゼ・ソクラテス首相ですが、2005年から6年間首相を務めています。昨今の日本の状況とは、ずいぶん違いますね。

Monday, March 28, 2011

Horário de Verão

ポルトガルを始め、夏時間を導入している国では、この週末から時計の針が1時間進みました。日本との時差は、夏時間の間は8時間です。
日本でも何度か導入が話題になっているという夏時間制度。昼間の自然の光を有効に使おうということで、今年は電力不足解消のために再考されるかもしれません。
そんな夏時間が始まる日、ポルトガル人はこう言うそうです。
"Ontem a noite podia ter dormido mais uma hora." 「昨夜はもう1時間寝ていられたはずなのに。」

Thursday, March 24, 2011

Onde a terra acaba

ユーラシア大陸最西端の岬Cabo da Roca(ロカ岬)には、Camõesの言葉が刻まれています。
Aqui... Onde a terra acaba e o mar começa. 「ここに地終わり海始まる」

日出づる国日本。地終わり海始まる国ポルトガル。

Wednesday, March 23, 2011

Língua de Camões

"Estou a aprender a língua de Camões." 「私は、Camões (カモンイス)の言葉を学んでいます。」私が最初に覚えたポルトガル語の文章です。
Luís de Camões (ルイス・デ・カモンイス)は、16世紀のポルトガルの詩人。ポルトガル人が誇りとする大詩人です。

Tuesday, March 22, 2011

Quase...

ポルトガルのコーヒーは、イタリアと同じ。いわゆるエスプレッソです。コーヒーと言ってイタリアを思い浮かべる人はいても、ポルトガルを思い浮かべる人は少ないかも知れませんが、さすが、コーヒーの産地、ブラジルとのつながりが強い国だけあって、とても美味しいです。そして、安いので、気兼ねなく飲めます。街中のカフェであれば、60セントから80セント。空港など少し高めに設定されているところでも、1ユーロです。
ポルトガル人は、小さいコーヒーに、たっぷりの砂糖を入れて飲みます。が、砂糖の袋を見るとびっくりします。「6-8g」などと書いてあるのです。
3g, 5g, 6g, 7g, 8gと細かくわけられた袋砂糖になれた日本人にとっては、信じられないいい加減さですが、ポルトガル人は何とも思っていないようです。ポルトガル人と話していると、日本人が細かすぎるのだろうか、と思えてきます。

ちなみに、タイトルのquase は、英語でalmost / about。だいたい、 という意味です。

Monday, March 21, 2011

Poeta à solta

"O homem não nasce para trabalhar, nasce para criar, para ser o tal poeta à solta." 「人は労働するために生まれてくるのではない。創造者となるために、解き放たれた詩人のようなものになるために生まれてくるのだ。」ポルトガルの哲学者であり詩人、作家でもあるAgostinho da Silva (アゴスティーニョ・ダ・シルヴァ)の言葉です。

なぜか「ポルトガル人は皆、詩人として生まれてくる」と間違えて覚えていました。ポルトガル語の表現が詩的に感じるからでしょうか。。。

Saturday, March 19, 2011

Peixe no supermercado

ポルトガルも日本と同様、魚の消費量の多い国です。日本人と同じで、大陸のヨーロッパ人が顔をそむけるようなグロテスクな魚も食べます。
そんなポルトガルでは、スーパーでも、一般に魚は切り身ではなく、市場のように丸ごと売っています。氷の上に並んだ魚から、好きな魚を選ぶと、お店の人がその場で、うろこをとったり、内臓をのぞいたり、好きなようにカットしたりしてくれます。
グロテスクな魚も、グロテスクな姿のまま。アンコウも口をあけて睨みつけてきます。

Wednesday, March 16, 2011

Peixe grelhado e Peixe assado

焼き魚は、ポルトガルでも定番料理。塩焼きにします。
アメリカなどでは、家で魚を焼いたら近所から火事と間違われた、などという笑い話を聞きますが、ポルトガルでは家で気兼ねなく魚を焼けます。また、魚料理の専門店でも、おすすめの調理法を聞くと、もちろん選んだ魚にもよりますが、焼き魚をすすめられることが多いです。
家で調理する場合、日本のような魚焼きグリルというのはないので、電気グリルを使ったり、暖炉で焼いたりするようです。お店で食べるときは、だいたい炭火焼きです。
そして、大きな違いは、オリーブオイルとニンニク、レモン。オリーブオイルをたっぷりかけていただくと、日本の焼き魚とはまた違う美味しさです。
ちなみに、いわゆる焼き魚はPeixe grelhadoといい、オーブンなどで焼いたものはPeixe assadoといいます。
いずれにしても、日本人と同様、ポルトガル人にとっても炭火焼きの魚は特別のようです。

Sunday, March 13, 2011

Terramoto de Lisboa de 1755

18世紀にリスボンで起きた大地震もマグニチュード8.5と推定される大きいものでした。
地震と津波で壊滅したリスボンの街を、ポルトガル人は、強い指揮のもと、1年以内に復興させたと言われています。今私たちが見るリスボンの美しい街並みは、18世紀のリスボン大地震の後の復興への尽力の賜物なのですね。
それまで地震のような事象は、神の制裁などと考えられていたそうですが、敬虔なカトリックの国であったポルトガルでこのような大地震が起こったことを境に、地震に関する科学的な研究が始まったと言われています。

250年以上たった今では、地震のしくみについてかなりわかってきたとはいえ、自然の猛威に対しては、人間の無力さを痛感せざるをえません。とはいえ、こんなに大きな被害を目の前にしている私たちには信じられませんが、各国のメディアでは、日本の地震対策が多くの命を救ったと報道されているそうです。
科学・技術の力と、迅速で人道的な対応・支援によって、今後の被害が最小限にとどめられることを信じたいと思います。

Saturday, March 12, 2011

Terramoto

東日本大地震。被害のひどさに言葉が出ません。
自然の偉大さと人間の無力さを改めて思い知らされます。

災害の影響を受けた方々にお見舞い申し上げます。

Tenham cuidado. Temos cuidado.

Thursday, March 10, 2011

Boa casa, boa brasa.

Carne grelhada na brasa
Boa casa, boa brasa. よい家には、よい残り火がある。
ポルトガル人は暖炉が大好きです。アパートでも必ずと言っていいほど暖炉があります。
暖炉は熱効率はあまり良くないのですが、とても暖かい気分になります。そして、なんといっても家族が集まります。
日本人がこたつが好きなのと同じでしょうか。。。
ポルトガル人に言わせると、こたつでは肉は焼けないよね、ということですが。。。

Wednesday, March 9, 2011

Origem da Tempura

てんぷらは、今や日本料理の代名詞と言っても過言ではないと思いますが、ポルトガルがルーツだとも言われています。そして、カーニバルが大きく影響しているとか。。。
その昔、ポルトガルに渡った使節は、運良くか悪くか、カーニバルの後の断食の時期をポルトガルで過ごすことになったそうです。断食の時期には肉料理は食べないので、ポルトガルの人々は、野菜などの揚げ物で、使節をもてなしたとか。そして、そのおいしさに感動した使節は、日本にそれを持ち帰り、それがてんぷらのもとになったとか。だから、てんぷらにはお肉は出てこないのだそうです。
「てんぷら」という料理はポルトガルには存在しませんが、この断食の期間のことを、ポルトガル語ではtêmporasといいます。また、temperarは、ポルトガル語で味付けするという意味です。

ものの起源には諸説あり、その真偽はともあれ、おいしいてんぷらが食べられるのはとても幸せなことですね。

Tuesday, March 8, 2011

Caretos de Ousilhao

キリスト教の他のさまざまな行事と同様、カーニバルもキリスト教以前のいろいろな風習の影響を受けています。
ポルトガルで一番古い起源をもつといわれているカーニバルCaretos de Ousilhao。他の地域でおこなわれる華やかなパレードとは、まったく異なる「土着の祭り」といった感じです。
なんとなく、なまはげを思い起こしてしまうのは、私だけでしょうか?といっても、どちらも生で見たことはないので、勝手な想像です。

Monday, March 7, 2011

Carnaval

Galo de Barcelos
no Carnaval de Estarreja, 2009
今、ポルトガルは、ちょうどCarnaval (カーニバル) の時期。カーニバルというと、ブラジルのリオのカーニバルやヴェネチアの仮面などを思い浮かべてしまいますが、もともとキリスト教のお祭りなので、ポルトガルを含めヨーロッパでは、規模の差こそあれたいていの街で見られます。カーニバルは、日本語では謝肉祭ともいわれ、本来このカーニバルを境に、復活祭の4月まで、肉を断つ断食に入るのだそうです。今では断食の部分はなくなり、楽しい華やかな仮装パレードの部分だけが残っているところが多いようですが。

さて、ポルトガルのカーニバルのパレードは、近年は、ブラジルから逆輸入で、まだ寒い中、露出度の高い衣装に身を包んだものも増えているそうですが、歴史の一節や、政治的な風刺を示すものもあり、バラエティに富んでいて、見ていて飽きません。

Sunday, March 6, 2011

Pão de ló

Pão de lóは、カステラの元と言われているお菓子。Ovarは、そのPão de lóで有名な街で、いたるところにPão de lóの専門店があり、ポルトガルの人でも、わざわざ遠くから買いに来る人がいるくらい。OvarのPão de lóは美味です。
そんなOvarの老舗のひとつを訪ねたとき、店のご主人が、その昔、日本のカステラ屋さんが訪ねてきたときの新聞の切り抜きを見せてくれました。ご主人は、日本のカステラが、何日たってもしっとりしているのが不思議だ、とおっしゃっていました。日本のカステラは、日持ちするお菓子というイメージが強いですが、ポルトガルのPão de lóは、生菓子に近く、そんなに日持ちしないのです。
日本でもPão de lóが食べたい、と思っていたところ、東京銀座の三越で「ハレノヒ」という半熟カステラのお店を発見。そのうち買ってみよう、などと思っていたのですが、残念ながらこの2月で撤退してしまったようです。お取り寄せなどはあるみたいですが、不精な私。わざわざお取り寄せするのは、いつになることやら。。。

Saturday, March 5, 2011

Foi Deus

先生:"Tem algum CD de fado?" (ファドのCDを持っていますか?)
私:"Não, não tenho nenhum" (いいえ、一枚も持っていません).
先生:「本当ですか!? 珍しいですね。日本人はポルトガルに行くと必ず買うのに。」
と言われるほど、ファドに疎い私ですが、ファドの女王といわれるAmália Rodrigues (アマリア・ロドリゲス) の歌は、何度か聞いたことはあります。
Foi Deusはアマリア・ロドリゲスの歌。「それは神でした。」という歌で、彼女自身のことをうたった歌だそうです。アマリア・ロドリゲスによれば、彼女がファドを学んだ彼女の母親は、もっと良い声をしていたのだとか。彼女がファドの女王になったのは、運が良かっただけ。神様が選んでくれただけ。そんな神様に彼女はいつも感謝していたそうです。

アマリア・ロドリゲスとファドは、今日3/5の朝日新聞のBeで取り上げられています。

Friday, March 4, 2011

Tripas à moda do Porto

日本にも土地土地の料理がありますが、ポルトガルでも同じ。Tripas à moda do Portoは、名前の通り、ポルトの料理。内臓の煮込み料理です。
15世紀の昔、国のために戦う兵士のために、ポルトの人々は自分たちの肉をすべて差し出し、残った内臓などを食べてしのぎました。そして、生まれたのが、この料理だそうです。
気高いポルトの人々は、自分たちこそが国を支えているという誇りを持っています。
ちなみに、残りものから生まれた料理とは思えないほど絶品です。もちろん、よいレストランでどうぞ!

Thursday, March 3, 2011

Grou

折り鶴。日本人にとっては折り紙の基本で、私などは、どうやって折れるようになったか覚えていないくらい子供の頃から折っていますが、意外と外国の人には難しいみたいです。でも、多くのポルトガルの人は、鶴が折れます。といっても、日本の折り鶴とは微妙に異なり、最後に首や尾を細くする部分は端折られているのですが、そのかわりに尾を動かすと羽ばたきます。
多少形は違っても、折り紙の文化が共有されているのは、昔の交流の名残でしょうか。

Wednesday, March 2, 2011

Piri piri

ポルトガルでは、唐辛子のことをpiri piriといいます。日本語のピリ辛とかピリピリする、とか、関係があるのでしょうか?
piri piriという言葉は、一説には、インドで初めて唐辛子を食べたポルトガル人が、あまりの辛さに "Puta que pariu!" (≒son of bitch) といったことから来ているとか。でも、この言葉が縮まってpiri piriになったというのは、ちょっと強引な気がしますが。。。
唐辛子の普及にも諸説あるようで、スペインから持ち込まれた唐辛子をポルトガル人が栽培して、それを当時の植民地だったインドのGoan地方にもたらしたとかいう説もあるようです。実際、この地方の料理には、ポルトガルの料理の名前がほぼそのままついているものもあるとか。。。辛いインド料理が、実はポルトガル人によってもたらされたとすると面白いですね。
なんだかいろいろなところで、文化はからみあっているようです。
ちなみに、唐辛子はMalaguetaともいうらしい。ブラジルでは、こちらが使われるみたいです。

Tuesday, March 1, 2011

Mistura com qualquer coisa de Portugal

misturaとは英語でいえばmiscellaneous。このブログのタイトルは、「ポルトガルあれこれ」といったところでしょうか?「何に関して?」と聞かれたので、「com qualquer coisa」と言ってみました。with everything / anything。「なんでも」ありです。