Thursday, March 31, 2011

Fernão de Magalhães

Fernão de Magalhães(フェルナン・デ・マガリャンイス)。ザビエルとは対照的にスペイン王の命を受けたポルトガル人の航海士です。

名前を聞いて誰だろう、と思いましたが、日本でもよく知られている人物でした。「マゼラン」です。

Wednesday, March 30, 2011

Francisco Xavier não era português

Igreja de São Francisco Xavier em Hirado,
Natal de 2010
「Francisco Xavier(フランシスコ・ザビエル)はポルトガル人ではありません。スペイン人です。」
知人のポルトガル人が言いました。
「ザビエルがキリスト教を布教したせいで多くの人が死ぬことになったから、日本人はポルトガルのことを恨んでいますよね?でもザビエルはスペイン人なのです。」

確かに、ザビエルがキリスト教を布教したことや、その後キリスト教が禁止され、隠れキリシタンとならざるを得ない人がいたこと、さらには踏み絵に耐えられず、殺された人たちがいたことは、小学校の歴史の授業で習いますが、それでキリスト教を布教したザビエルを恨んでいる日本人がいるなんて、考えたこともありませんでした。ちなみに、ザビエルはスペイン人ですが、ポルトガル王の命を受けキリスト教を布教したわけですから、ザビエル本人がスペイン人だったかどうかは、関係ない気がしますが。

なお、Francisco Xavierはポルトガル語表記。スペイン語では、Francisco de Xavier または Francisco de Gassu y Javierと表記するようです。

Tuesday, March 29, 2011

Governo de Gestão

Governo de Gestão - Government in Management。現在のポルトガルの政府の状態です。
 José Sócrates(ジョゼ・ソクラテス)首相が、財政危機への対応策案が議会で否決されたのを受け、23日に辞任を表明しました。これを受け、Aníbal Cavaco Silva(アニーバル・カヴァコ・シルヴァ)大統領が各党の意見を聞き、次の施策の準備を進めています。この間、政府は決議などをすることはできません。
今後、大統領がGoverno de Salvação Nacional - Goverment of National Salvationとして連立政権を作るか、解散総選挙を実施するかが決定されるわけですが、解散総選挙が実施される可能性が高いと考えられています。

学歴詐称を含め、いろいろと批判されているジョゼ・ソクラテス首相ですが、2005年から6年間首相を務めています。昨今の日本の状況とは、ずいぶん違いますね。

Monday, March 28, 2011

Horário de Verão

ポルトガルを始め、夏時間を導入している国では、この週末から時計の針が1時間進みました。日本との時差は、夏時間の間は8時間です。
日本でも何度か導入が話題になっているという夏時間制度。昼間の自然の光を有効に使おうということで、今年は電力不足解消のために再考されるかもしれません。
そんな夏時間が始まる日、ポルトガル人はこう言うそうです。
"Ontem a noite podia ter dormido mais uma hora." 「昨夜はもう1時間寝ていられたはずなのに。」

Thursday, March 24, 2011

Onde a terra acaba

ユーラシア大陸最西端の岬Cabo da Roca(ロカ岬)には、Camõesの言葉が刻まれています。
Aqui... Onde a terra acaba e o mar começa. 「ここに地終わり海始まる」

日出づる国日本。地終わり海始まる国ポルトガル。

Wednesday, March 23, 2011

Língua de Camões

"Estou a aprender a língua de Camões." 「私は、Camões (カモンイス)の言葉を学んでいます。」私が最初に覚えたポルトガル語の文章です。
Luís de Camões (ルイス・デ・カモンイス)は、16世紀のポルトガルの詩人。ポルトガル人が誇りとする大詩人です。

Tuesday, March 22, 2011

Quase...

ポルトガルのコーヒーは、イタリアと同じ。いわゆるエスプレッソです。コーヒーと言ってイタリアを思い浮かべる人はいても、ポルトガルを思い浮かべる人は少ないかも知れませんが、さすが、コーヒーの産地、ブラジルとのつながりが強い国だけあって、とても美味しいです。そして、安いので、気兼ねなく飲めます。街中のカフェであれば、60セントから80セント。空港など少し高めに設定されているところでも、1ユーロです。
ポルトガル人は、小さいコーヒーに、たっぷりの砂糖を入れて飲みます。が、砂糖の袋を見るとびっくりします。「6-8g」などと書いてあるのです。
3g, 5g, 6g, 7g, 8gと細かくわけられた袋砂糖になれた日本人にとっては、信じられないいい加減さですが、ポルトガル人は何とも思っていないようです。ポルトガル人と話していると、日本人が細かすぎるのだろうか、と思えてきます。

ちなみに、タイトルのquase は、英語でalmost / about。だいたい、 という意味です。

Monday, March 21, 2011

Poeta à solta

"O homem não nasce para trabalhar, nasce para criar, para ser o tal poeta à solta." 「人は労働するために生まれてくるのではない。創造者となるために、解き放たれた詩人のようなものになるために生まれてくるのだ。」ポルトガルの哲学者であり詩人、作家でもあるAgostinho da Silva (アゴスティーニョ・ダ・シルヴァ)の言葉です。

なぜか「ポルトガル人は皆、詩人として生まれてくる」と間違えて覚えていました。ポルトガル語の表現が詩的に感じるからでしょうか。。。

Saturday, March 19, 2011

Peixe no supermercado

ポルトガルも日本と同様、魚の消費量の多い国です。日本人と同じで、大陸のヨーロッパ人が顔をそむけるようなグロテスクな魚も食べます。
そんなポルトガルでは、スーパーでも、一般に魚は切り身ではなく、市場のように丸ごと売っています。氷の上に並んだ魚から、好きな魚を選ぶと、お店の人がその場で、うろこをとったり、内臓をのぞいたり、好きなようにカットしたりしてくれます。
グロテスクな魚も、グロテスクな姿のまま。アンコウも口をあけて睨みつけてきます。

Wednesday, March 16, 2011

Peixe grelhado e Peixe assado

焼き魚は、ポルトガルでも定番料理。塩焼きにします。
アメリカなどでは、家で魚を焼いたら近所から火事と間違われた、などという笑い話を聞きますが、ポルトガルでは家で気兼ねなく魚を焼けます。また、魚料理の専門店でも、おすすめの調理法を聞くと、もちろん選んだ魚にもよりますが、焼き魚をすすめられることが多いです。
家で調理する場合、日本のような魚焼きグリルというのはないので、電気グリルを使ったり、暖炉で焼いたりするようです。お店で食べるときは、だいたい炭火焼きです。
そして、大きな違いは、オリーブオイルとニンニク、レモン。オリーブオイルをたっぷりかけていただくと、日本の焼き魚とはまた違う美味しさです。
ちなみに、いわゆる焼き魚はPeixe grelhadoといい、オーブンなどで焼いたものはPeixe assadoといいます。
いずれにしても、日本人と同様、ポルトガル人にとっても炭火焼きの魚は特別のようです。

Sunday, March 13, 2011

Terramoto de Lisboa de 1755

18世紀にリスボンで起きた大地震もマグニチュード8.5と推定される大きいものでした。
地震と津波で壊滅したリスボンの街を、ポルトガル人は、強い指揮のもと、1年以内に復興させたと言われています。今私たちが見るリスボンの美しい街並みは、18世紀のリスボン大地震の後の復興への尽力の賜物なのですね。
それまで地震のような事象は、神の制裁などと考えられていたそうですが、敬虔なカトリックの国であったポルトガルでこのような大地震が起こったことを境に、地震に関する科学的な研究が始まったと言われています。

250年以上たった今では、地震のしくみについてかなりわかってきたとはいえ、自然の猛威に対しては、人間の無力さを痛感せざるをえません。とはいえ、こんなに大きな被害を目の前にしている私たちには信じられませんが、各国のメディアでは、日本の地震対策が多くの命を救ったと報道されているそうです。
科学・技術の力と、迅速で人道的な対応・支援によって、今後の被害が最小限にとどめられることを信じたいと思います。

Saturday, March 12, 2011

Terramoto

東日本大地震。被害のひどさに言葉が出ません。
自然の偉大さと人間の無力さを改めて思い知らされます。

災害の影響を受けた方々にお見舞い申し上げます。

Tenham cuidado. Temos cuidado.

Thursday, March 10, 2011

Boa casa, boa brasa.

Carne grelhada na brasa
Boa casa, boa brasa. よい家には、よい残り火がある。
ポルトガル人は暖炉が大好きです。アパートでも必ずと言っていいほど暖炉があります。
暖炉は熱効率はあまり良くないのですが、とても暖かい気分になります。そして、なんといっても家族が集まります。
日本人がこたつが好きなのと同じでしょうか。。。
ポルトガル人に言わせると、こたつでは肉は焼けないよね、ということですが。。。

Wednesday, March 9, 2011

Origem da Tempura

てんぷらは、今や日本料理の代名詞と言っても過言ではないと思いますが、ポルトガルがルーツだとも言われています。そして、カーニバルが大きく影響しているとか。。。
その昔、ポルトガルに渡った使節は、運良くか悪くか、カーニバルの後の断食の時期をポルトガルで過ごすことになったそうです。断食の時期には肉料理は食べないので、ポルトガルの人々は、野菜などの揚げ物で、使節をもてなしたとか。そして、そのおいしさに感動した使節は、日本にそれを持ち帰り、それがてんぷらのもとになったとか。だから、てんぷらにはお肉は出てこないのだそうです。
「てんぷら」という料理はポルトガルには存在しませんが、この断食の期間のことを、ポルトガル語ではtêmporasといいます。また、temperarは、ポルトガル語で味付けするという意味です。

ものの起源には諸説あり、その真偽はともあれ、おいしいてんぷらが食べられるのはとても幸せなことですね。

Tuesday, March 8, 2011

Caretos de Ousilhao

キリスト教の他のさまざまな行事と同様、カーニバルもキリスト教以前のいろいろな風習の影響を受けています。
ポルトガルで一番古い起源をもつといわれているカーニバルCaretos de Ousilhao。他の地域でおこなわれる華やかなパレードとは、まったく異なる「土着の祭り」といった感じです。
なんとなく、なまはげを思い起こしてしまうのは、私だけでしょうか?といっても、どちらも生で見たことはないので、勝手な想像です。

Monday, March 7, 2011

Carnaval

Galo de Barcelos
no Carnaval de Estarreja, 2009
今、ポルトガルは、ちょうどCarnaval (カーニバル) の時期。カーニバルというと、ブラジルのリオのカーニバルやヴェネチアの仮面などを思い浮かべてしまいますが、もともとキリスト教のお祭りなので、ポルトガルを含めヨーロッパでは、規模の差こそあれたいていの街で見られます。カーニバルは、日本語では謝肉祭ともいわれ、本来このカーニバルを境に、復活祭の4月まで、肉を断つ断食に入るのだそうです。今では断食の部分はなくなり、楽しい華やかな仮装パレードの部分だけが残っているところが多いようですが。

さて、ポルトガルのカーニバルのパレードは、近年は、ブラジルから逆輸入で、まだ寒い中、露出度の高い衣装に身を包んだものも増えているそうですが、歴史の一節や、政治的な風刺を示すものもあり、バラエティに富んでいて、見ていて飽きません。

Sunday, March 6, 2011

Pão de ló

Pão de lóは、カステラの元と言われているお菓子。Ovarは、そのPão de lóで有名な街で、いたるところにPão de lóの専門店があり、ポルトガルの人でも、わざわざ遠くから買いに来る人がいるくらい。OvarのPão de lóは美味です。
そんなOvarの老舗のひとつを訪ねたとき、店のご主人が、その昔、日本のカステラ屋さんが訪ねてきたときの新聞の切り抜きを見せてくれました。ご主人は、日本のカステラが、何日たってもしっとりしているのが不思議だ、とおっしゃっていました。日本のカステラは、日持ちするお菓子というイメージが強いですが、ポルトガルのPão de lóは、生菓子に近く、そんなに日持ちしないのです。
日本でもPão de lóが食べたい、と思っていたところ、東京銀座の三越で「ハレノヒ」という半熟カステラのお店を発見。そのうち買ってみよう、などと思っていたのですが、残念ながらこの2月で撤退してしまったようです。お取り寄せなどはあるみたいですが、不精な私。わざわざお取り寄せするのは、いつになることやら。。。

Saturday, March 5, 2011

Foi Deus

先生:"Tem algum CD de fado?" (ファドのCDを持っていますか?)
私:"Não, não tenho nenhum" (いいえ、一枚も持っていません).
先生:「本当ですか!? 珍しいですね。日本人はポルトガルに行くと必ず買うのに。」
と言われるほど、ファドに疎い私ですが、ファドの女王といわれるAmália Rodrigues (アマリア・ロドリゲス) の歌は、何度か聞いたことはあります。
Foi Deusはアマリア・ロドリゲスの歌。「それは神でした。」という歌で、彼女自身のことをうたった歌だそうです。アマリア・ロドリゲスによれば、彼女がファドを学んだ彼女の母親は、もっと良い声をしていたのだとか。彼女がファドの女王になったのは、運が良かっただけ。神様が選んでくれただけ。そんな神様に彼女はいつも感謝していたそうです。

アマリア・ロドリゲスとファドは、今日3/5の朝日新聞のBeで取り上げられています。

Friday, March 4, 2011

Tripas à moda do Porto

日本にも土地土地の料理がありますが、ポルトガルでも同じ。Tripas à moda do Portoは、名前の通り、ポルトの料理。内臓の煮込み料理です。
15世紀の昔、国のために戦う兵士のために、ポルトの人々は自分たちの肉をすべて差し出し、残った内臓などを食べてしのぎました。そして、生まれたのが、この料理だそうです。
気高いポルトの人々は、自分たちこそが国を支えているという誇りを持っています。
ちなみに、残りものから生まれた料理とは思えないほど絶品です。もちろん、よいレストランでどうぞ!

Thursday, March 3, 2011

Grou

折り鶴。日本人にとっては折り紙の基本で、私などは、どうやって折れるようになったか覚えていないくらい子供の頃から折っていますが、意外と外国の人には難しいみたいです。でも、多くのポルトガルの人は、鶴が折れます。といっても、日本の折り鶴とは微妙に異なり、最後に首や尾を細くする部分は端折られているのですが、そのかわりに尾を動かすと羽ばたきます。
多少形は違っても、折り紙の文化が共有されているのは、昔の交流の名残でしょうか。

Wednesday, March 2, 2011

Piri piri

ポルトガルでは、唐辛子のことをpiri piriといいます。日本語のピリ辛とかピリピリする、とか、関係があるのでしょうか?
piri piriという言葉は、一説には、インドで初めて唐辛子を食べたポルトガル人が、あまりの辛さに "Puta que pariu!" (≒son of bitch) といったことから来ているとか。でも、この言葉が縮まってpiri piriになったというのは、ちょっと強引な気がしますが。。。
唐辛子の普及にも諸説あるようで、スペインから持ち込まれた唐辛子をポルトガル人が栽培して、それを当時の植民地だったインドのGoan地方にもたらしたとかいう説もあるようです。実際、この地方の料理には、ポルトガルの料理の名前がほぼそのままついているものもあるとか。。。辛いインド料理が、実はポルトガル人によってもたらされたとすると面白いですね。
なんだかいろいろなところで、文化はからみあっているようです。
ちなみに、唐辛子はMalaguetaともいうらしい。ブラジルでは、こちらが使われるみたいです。

Tuesday, March 1, 2011

Mistura com qualquer coisa de Portugal

misturaとは英語でいえばmiscellaneous。このブログのタイトルは、「ポルトガルあれこれ」といったところでしょうか?「何に関して?」と聞かれたので、「com qualquer coisa」と言ってみました。with everything / anything。「なんでも」ありです。